第28回櫻井健二郎氏記念賞
(2013年2月12日掲載)




第28回櫻井健二郎氏記念賞受賞者
    「第28回櫻井健二郎氏記念賞受賞者」
    (左から)福知 清 氏, 尾中 寛 氏, 山崎悦史 氏, 水落隆司 氏
■第28回櫻井賞は山崎氏らのグループに■

 第28回(2012年度)櫻井健二郎氏記念賞は、受賞題目「高速切り替え 可能な100Gデジタルコヒーレント光ネットワーク技術の研究開発」に対し、 日本電信電話株式会社の山崎 悦史氏、富士通株式会社の尾中 寛氏、 三菱電機株式会社の水落 隆司氏、日本電気株式会社の福知 清氏に授与された。
 櫻井健二郎氏記念賞は、当協会の理事であった故櫻井健二郎氏が光産 業の振興に果たした功績を讃えると共に、光産業および技術の振興と啓 発を図ることを目的として創設したもので、過去27回で21 名の個人、 31 グループ、延べ124 名が受賞している。
 今年度の櫻井賞は、光産業および光技術の分野において先駆的役割を 果たした2002年以降の業績を対象に、応募12件の中から厳正に選考された。


第28回(平成24(2012)年度)
山崎 悦史日本電信電話株式会社
未来ねっと研究所 研究主任
尾中 寛富士通株式会社
ネットワークプロダクト事業本部 シニアディレクター
水落 隆司三菱電機株式会社
情報技術総合研究所 光通信技術部 部長
福知 清日本電気株式会社
グリーンプラットフォーム研究所 研究部長
「高速切り替え可能な100Gデジタルコヒーレント光ネット ワーク技術の研究開発」

 受賞者は、光ネットワークの伝送能力を飛躍的に向上させるデジタルコヒーレント方式について一波長当たり100Gb/sの 光伝送システムを世界に先駆けて開発した。特に、伝送路故障や保守運用など実フィールドへの適用に対応できるシステムの 実現をめざし、要素技術として光リングプロテクションのための高速信号復旧技術、高速偏波トラッキング技術、軟判定誤り 訂正技術および波長分散補償技術を確立し、これらを統合した高速デジタル信号処理回路を世界に先駆けて実用化した。 開発成果は、長期間の現場試験により実運用性の問題がないことを立証している。本技術は、日本の優れた光技術開発力の 結集による大きな成果として、ブロードバンドネットワーク時代の世界を先導し、今後の光産業の発展に貢献するところが大きい。

OITDA