(2020年3月30日掲載)
  オプトニューズ Vol.14, No.6 (2019)


   
◆【1】ご案内
■第36回 光産業技術振興協会 櫻井健二郎氏記念賞 募集
 「光産業技術振興協会 櫻井健二郎氏記念賞」は、当協会設立時の理事で、光技術の研究とその指導、さらに同分野の普及活動において先駆的役割を果たし、創世期の光産業技術の発展に多大な貢献をされた故櫻井健二郎氏の功績をたたえ、光産業技術の振興・普及を目的として1985(昭和60)年に創設されました。、2019年度までに66件、166名の方が受賞しています。 つきましては、2020年度の受賞候補者推薦を募集いたしますので、下記URLを参照の上、奮ってご応募下さい。募集期間は、2020年4月1日から2020年7月31日(消印有効)です。

■2020年度 研究会 会員募集
 光技術各分野の最新情報の交換、各分野での研究開発の促進および産学官連携 強化を図る場として5つの研究会を設置し、講演と質疑を含む討論会を行っております。 また、時に応じて見学会、公開討論会も開催しております。 それぞれの光技術テーマに関心をお持ちの方には、是非ご入会を検討いただけますようご案内いたします。

◆【2】協会事業
■2019年度光産業全出荷額・国内生産額調査結果
 光協会では、2020年3月18日に2019年度の光産業動向調査の結果を発表した。2018年度実績は、13兆2,851億円(成長率▲4.8%)、国内生産額6兆7,142億円(成長率▲7.4%)、2019年度見込は、全出荷額12兆8,469億円(成長率▲3.3%)、国内生産額6兆3,472億円(成長率▲5.5%)となった。また、2020年度は、全出荷は横ばい、国内生産はやや減少と予測している。

■インターオプト2020報告
 国内外の最新の光技術、機器を集めて、1月29日〜31日に東京ビッグサイトで開催した。 出展社数は84、小間数は97。nano tech との同時開催により、来場者総数は47,692を 数え、展示ホールは多くの来場者で溢れ、非常に活気のある展示会となった。

■光産業関連団体国際会議 (IOA) 参加報告
 2月7日にサンフランシスコにおいて、第25回IOA(International Optoelectronics Association) 年次会合が開催された。 今回は、加盟9か国に加え、フランス、オランダ、フィンランドの団体も招待され、当協会から小谷専務理事他1名が参加した。 会議では、各国/地域から光産業の動向等についての報告が行われた。

■2019年度 光産業技術シンポジウム
 本年度は、テーマを「見えない世界を切り拓く光イメージング・センシング技術」とし、OITDAとPETRAが共催で開催された。ブラックホールシャドウの初撮影、センシング技術が創る未来社会、内視鏡イメージング技術の新展開、光イメージング・センシング技術ロードマップ−Seeing the Unseen−、スーパーコンピュータの動向と富岳、および5Gネットワーク向け超小型光トランシーバーについて、各分野のエキスパートにご紹介いただき、活発な議論があった。約230名の参加者の下、終始盛会となった。

■第35回櫻井健二郎氏記念賞表彰
 第35回(2019年度)櫻井健二郎氏記念賞は、受賞題目「低しきい値・高速半導体メンブレンレーザの開発」に対し、日本電信電話株式会社の 松尾慎治氏、硴塚孝明氏(現在は、早稲田大学 大学院准教授)、佐藤具就氏、武田浩司氏の4名に授与された。

■2019年度光産業技術標準化国際シンポジウム
 海外から、欧州電気標準化委員会/レーザ機器の安全性委員会幹事である Annette Frederiksen氏(ドイツ)、国内から、近畿大学の橋新裕一教授、運 輸安全委員会の吉田茂樹氏、ソニーの野村恒治氏を招き、「レーザ安全の法 規制と標準化」と題して、2019年度光産業技術標準化国際シンポジウムを、 2月21日に開催した。

◆【3】テクノロジートレンド
■テラヘルツ光イメージセンサ
北海道大学 池辺将之、金澤悠里
 本解説では、テラヘルツ光イメージセンサにおいて、「グラフェン・トランジスタによる方式」 「遠赤外線検出MEMSボロメータ方式」「CMOSプロセスによる方式」を紹介し、 CMOSプロセスを用いたテラヘルツセンサについての設計要素について、発展の方向性について述べる。
■自撮り可能な小型眼底カメラ
奈良先端科学技術大学院大学
 太田 淳、竹原浩成、春田牧人、笹川清隆、角 博文
 本解説では、眼底カメラの個人医療、ヘルスケアへの応用を目指して、筆者らのグループが開発を進めている自撮り(一人で撮像)可能な小型眼底カメラについて述べる.まず通常の眼底カメラについて説明したのち、自撮りを可能とする近赤外カラー化技術を紹介する.次に、自撮り可能な小型眼底カメラについて基本構成と撮像結果を紹介し、最後に今後の展望について触れる.
◆【4】リサーチ&アナリシス
■高速ビジョンの研究動向
東京大学 宮下令央
 1,000fpsといった高速な画像処理の利用が様々な分野で進んでいる。本稿では高速画像処理システムを導入する際に重要となる視点と最新の高速画像処理デバイスを紹介するとともに、高速ビジョンを活用した近年の研究動向と応用展開について解説する。
 
■高出力深紫外ピコ秒レーザの開発
スペクトロニクス株式会社 折井庸亮、田中宏基
 ゲインスイッチング半導体レーザを用いたマスタオシレータとネオジウム添加YVO4固体増幅器、そして、LBO(LiB3O5)結晶素子とCLBO(CsLiB6O10)結晶素子を用いた波長変換器との組み合わせによって長期安定性を実現した高出力深紫外ピコ秒レーザを紹介する。
◆【5】開催案内
■マンスリーセミナー(5/19,6/16)
 4月は中止となりました。  5月は国立天文台 重力波プロジェクト推進室 准教授 麻生 洋一 氏による「重力波で見えてきた新しい宇宙の姿と、それを支える極限計測技術」を予定している。  6月は東京大学 工学部機械工学科・大学院工学系研究科 機械工学専攻 先端加工学研究室 助教 伊藤 佑介 氏による「ガラスの超高速精密加工〜フェムト秒レーザ誘起高速現象の解明とその応用〜」を予定している。
■研究会 開催案内
 第1回光ネットワーク産業・技術研究会「最新光デバイス技術動向(仮)」(5/18)
 第1回フォトニックデバイス・応用技術研究会「光通信の標準化動向」(5/27)
 第1回自動車・モビリティフォトニクス研究会「自動運転に向けて」(6/17)
 第1回光材料・応用技術研究会「情報通信技術」(6/19)
 第2回光ネットワーク産業・技術研究会「光ネットワーク(仮)」(6/29)
 第2回フォトニックデバイス・応用技術研究会「新技術・センシング(仮)」(7/1)
 第1回多元技術融合光プロセス研究会「光応用プロセスの基礎と先端技術」(7/7)
 
◆【6】協賛案内
■協賛案内
 当協会で協賛・後援している事業・行事を掲載。
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