(2019年9月26日掲載)
  オプトニューズ Vol.14, No.3 (2019)


   
◆【1】ご案内
■第34回レーザ安全スクール 受講者募集中
 レーザ機器の普及に伴う機器取扱者の障害事故の発生を、未然に防止することを目的としたレーザ安全スクールを1期10月7日〜11日及び2期11月11日〜15日に、機械振興会館にて開催します。

■第30回レーザ機器取扱技術者試験 出願受付開始
 レーザ機器の取扱に起因する危険及び障害を防止するため、レーザ機器取扱いの安全化を促進することを通して光産業の健全な発展を図るものです。
12月11日に機械振興会館にて実施します。

◆【2】協会事業
■2019年度光産業技術標準化会総会
 今年度の光産業技術標準化会総会が7月24日に開催され、昨年度活動報告と今年度活動計画が承認された。また、来賓の経済産業省 産業技術環境局 国際電気標準課の中野課長から、「経済産業省における標準化政策の動向」を講演いただいた。
 さらに、富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社の磯野氏により、「光トランシーバの国際標準化−デジュール標準とフォーラム標準−」と題した特別講演がおこなわれた。

◆【3】テクノロジートレンド
■量子暗号技術
日本電気(株) 吉野健一郎
 微弱な光の量子力学的性質を利用することで理論的に解読不可能な暗号通信を実現する「量子暗号」の研究開発が世界各国で進められており、近年では実利用も開始されている。本稿では超長期にわたる安全性を持ち”究極の暗号”とも言われる量子暗号に関して、基本原理と現在の開発状況について解説する。
■次世代3D積層造形技術
近畿大学 京極秀樹
 金属積層造形における装置開発、ソフトウェア開発の進展は目覚ましく、航空宇宙分野などへ適用されてきており、キーテクノロジーの一つとなっている。本報告では、金属積層造形技術の最近の動向について紹介するとともに、次世代3D積層造形技術への展開について述べる。
■自然エネルギー利用に向けたエネルギー貯蔵による 太陽光発電変動の抑制対策とそのシステム提案
理化学研究所 藤井克司、津野克彦、小池佳代、和田智之
 太陽電池などの再生可能エネルギーを源とした発電装置の、出力は自然エネルギーの揺らぎに影響され、需要に応じた発電制御を行うことは難しい。本稿では、この問題を克服するために欠かせないエネルギー貯蔵技術の現状と著者らが提案している技術について議論する。
◆【4】リサーチ&アナリシス
■大容量データのアーカイブに適したライブラリ装置
-データ分析基盤の構築のために-
IDEMA Japanアーカイブ部会 竹島秀治
 ビッグデータ、AI、IoT等によりデータ活用が進むと、データ保存に必要なストレージの消費電力とビットコストの削減が深刻な課題となる。この課題克服のためには、現状のHDDやSSDの中心としたストレージシステムにストレージの階層化技術を用いて、光ディスクやテープといったRemovable Mediaのライブラリ装置を活用することが有効である。
 
■マシンビジョンカメラ市場の動向
(株)富士キメラ総研 豊田裕介
 マシンビジョンカメラは主に製造業における自動検査、位置決め、ロボットのガイドなどに使用される工業用カメラであり、高速かつ高感度で画像を取り込み製造ラインの制御に寄与している。近年は高解像度化の進展により高速伝送への対応が進んでいる。
 本稿ではマシンビジョンカメラについて、今後の市場展望、メーカー動向をまとめた。
■ファイバレーザ溶接の高品位化技術(スパッタレス溶接技術)
三菱電機(株) 久場一樹
 10kWの高出力ファイバレーザ溶接において、集光ビーム形状を適性化し、スパッタ発生量を従来比95%以上削減可能なスパッタ抑制技術を開発した。
 集光ビーム形状の適性化は、ファイバ出口の加工光学系のみで実施し、キーホールを生成する強いレーザ光の周辺に、開口部を緩やかに広げる弱いレーザ光を有するもので、キーホール開口部を安定化させることで、スパッタを抑制する。    
◆【5】開催案内
■マンスリーセミナー(10/15,11/26,12/15)
 10月は東京大学生産技術研究所 基礎系部門 准教授 芦原 聡 氏による「中赤外フェムト秒パルスによる振動分光と分子反応制御」を予定している。
 11月は三菱電機株式会社 情報技術総合研究所 光技術部 主席技師長 柳澤 隆行 氏による「ライダの仕組みとコヒーレントドップラーライダによる風計測技術」を予定している。
 12月は横浜国立大学 大学院工学研究院 理工学部 物理工学 教授 洪 鋒雷 氏 による「光コムと光時計がもたらす精密計測の技術変革」を予定している。
■研究会 開催案内
 第3回フォトニックデバイス・応用技術研究会「光デバイスを支える技術」(10/9)
 第3回自動車・モビリティフォトニクス研究会「自動走行実証実験の取り組み」(11/1)
 第3回多元技術融合光プロセス研究会「レーザー微細加工とその周辺技術の最新動向」(11/5)
 第3回光材料・応用技術研究会「揺らぎ・散乱の制御および画像化技術」(11/7〜8)
 第3回光ネットワーク産業・技術研究会「Beyond 2020の時代に向けた光・ネットワーク技術の最新動向」(11/12)
 
◆【6】協賛案内
■協賛案内
 当協会で協賛・後援している事業・行事を掲載。
◆【7】お知らせ
■ISOM’19
 ISOM'19(International Symposium on Imaging, Sensing, and Optical Memory 2019)が2019年10月20日(日)〜23日(水)に朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンターで開催されます。多くの方々にご参加いただきますよう、ご案内申し上げます。
■インターオプト2020 開催のお知らせ
 当協会主催の"インターオプト2020"(研究用途から産業応用に至るまでの光デ バイス・レーザ関連製品が一堂に会する光産業の国際技術展示会)開催のお知らせ。
■研究会 会員募集
 光技術各分野の最新情報の交換、各分野での研究開発の促進および産学官連携 強化を図る場として5つの研究会を設置し、講演と質疑を含む討論会を行っております。 また、時に応じて見学会、公開討論会も開催しております。
それぞれの光技術テーマに関心をお持ちの方には、是非ご入会を検討いただけますようご案内いたします。
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