(2019年3月28日掲載)
  オプトニューズ Vol.13, No.6 (2018)


     
◆【1】ご案内
■2019年度『光技術動向・光産業動向セミナー』特集
 2019年度「光技術動向・光産業動向セミナー」を、4月にパシフィコ横浜で開催されるOPIE’19(OPTICS & PHOTONICS International Exhibition)において、2019年4月25日(木)に実施致します。  当協会が行った光技術動向および光産業動向調査結果についてご紹介するとともに、特別講演として、「生体に特化したイメージングシステムとは」と題し、自治医科大学 教授 西村 智氏にご講演をいただきます。  多くの方のご参加をお待ちしております。

■2019年度 研究会 会員募集
 光技術各分野の最新情報の交換、各分野での研究開発の促進および産学官連携強化を図る場として5つの研究会を設置し、講演と質疑を含む討論会を行っております。 また、時に応じて見学会、公開討論会も開催しております。
それぞれの光技術テーマに関心をお持ちの方には、是非ご入会を検討いただけますようご案内いたします。

◆【2】協会事業
■2018(平成30)年度光産業全出荷額・国内生産額調査結果
 光協会では、2019年3月14日に2018年度の光産業動向調査の結果を発表した。 2017年度実績は、全出荷額14兆451億円(成長率+0.8%)、国内生産額7兆3,895億円(成長率▲6.1%)、2018年度見込は、全出荷額13兆6,348億円(成長率▲2.9%)、国内生産額7兆970億円(成長率▲4.0%)となった。また、2019年度は、全出荷・国内生産ともに横ばいと予測している。

■平成30年度光産業技術シンポジウム
 本年度は、テーマを「Beyond 5G社会を支えるフォトニクス技術」とし、OITDAとPETRAが共催で開催された。5G/Beyond 5G時代の新たな「ワクワク」の創造、車載ネットワークと路車協調、光アクセスネットワーク、光テクノロジーロードマップ、次世代データセンタ向け光電ハイブリッドスイッチ、およびポリマー光導波路を用いた光電子集積インターポーザについて、各分野のエキスパートにご紹介いただき、活発な議論があった。300名を超える多くの参加者の下、終始盛会となった。

■第34回櫻井健二郎氏記念賞表彰
 第34回(2018年度)櫻井健二郎氏記念賞は、受賞題目「高性能量子カスケードレーザの研究開発および実用化」に対し、浜松ホトニクス株式会社の山西 正道氏、枝村 忠孝氏、藤田 和上氏、秋草 直大氏の4名に、また、受賞題目「小型高出力平面導波路型レーザーの開発と風計測ライダーへの応用」に対し、三菱電機株式会社の平野 嘉仁氏、柳澤 隆行氏、山本 修平氏、ア村 武司氏の4名に授与された。

■特許フォーラム
 特許動向調査委員会主催による「2018(平成30)年度 特許フォーラム」を、3月8日に学士会館で開催した。委員会報告では、定点観測テーマとして「光通信ネットワーク産業」、「太陽光エネルギー産業」、「レーザ加工産業」の主要3産業分野の特許動向報告が行われ、技術トピックステーマとして「ヘッドアップ及びヘッドマウントディスプレイ」、「光波長変換」、「照明」に関する調査報告が行われた。また、特別講演では、東京大学 政策ビジョン研究センター シニア・リサーチャーの小川紘一氏をお招きし、「オープン&クローズの知財思想を必要とする時代の到来 〜IoT時代の知財・法務をどう方向付けるか〜」と題してご講演いただいた。

■平成30年度光産業技術標準化国際シンポジウム
 海外から、laserpointersafety.comの編集者である米国Patrick Murphy氏、スウェーデン放射安全局のMartin Lindgren博士、国内から、近畿大学の橋新裕一教授、日亜化学工業の濱淳智氏を招き、「レーザポインタの安全・安心」と題して、平成30年度光産業技術標準化国際シンポジウムを、1月15日に開催した。

■新世代コンピューティングシンポジウム/第8回電子光技術シンポジウム
 産総研との共催で、新世代コンピューティングシンポジウム/第8回電子光技術シンポジウムが1/25に開催された。今回は、量子コンピュータ、量子アニーリングなどに関する11件の口頭発表が行われた。当日は220名の参加があり、関心の高さを感じさせた。
多くの参加者との有意義な議論が展開され、大盛況のうちにシンポジウムは閉幕した。

◆【3】テクノロジートレンド
■コヒーレント通信用波長可変レーザ
古河電気工業(株) 黒部立郎
 「光通信トラフィックの大容量化のため、光の位相を変調するデジタルコヒーレント通信方式が導入されている。
光源として用いられる狭スペクトル線幅の波長可変レーザの方式について述べたのち、近年、高出力化、狭スペクトル線幅化がなされたDFBレーザアレイ方式について詳述する。
■ホログラフィックフェムト秒レーザー描画によるボリュメトリックディスプレイ
宇都宮大学 早崎芳夫、熊谷幸汰
 我々は、フェムト秒パルスレーザーを集光して物質を励起して起こるレーザー生成現象を画素として用いた画像表示システムを開発した。ディスプレイ材料の選択とその構造の工夫により、構造化蛍光スクリーンの2光子励起蛍光、空気中でのレーザー生成プラズマ、グリセリン中でのレーザー生成バブルを用いたボリュメトリックディスプレイを実現した。
■微細化・3次元化する半導体の光計測・検査技術
(株) 東芝 岡田直忠
 微細化・3次元化が進む半導体向けの光学式計測・検査技術を紹介する。光学式欠陥検査とスキャッタロメトリーによる形状計測では、微細パターンの周期的性を利用することで、パターン周期より長い波長の光で測定できる。レーザ超音波は、3次元構造メモリで今後増加すると考えられている不透明膜の膜厚が測定できる。
◆【4】リサーチ&アナリシス
■光ディスクによるデジタルデータ資産の長期保存と自然災害対策
ソニーストレージメディアソリューションズ(株) 永野信広
 近年、デジタルデータは利活用の時代へと移行してきている。本稿ではデジタルデータ資産の「長期保存と自然災害対策」に着目し、この課題解決の1手段として光ディスクの堅牢性と運用メリットについて解説する。
 
■太陽光発電設備の火災と感電防止のための技術開発
総務省消防庁消防研究センター 田村裕之
 近年、現場作業安全用のポータブル型漏洩ガス検知器も、より高性能が求められるようになり、赤外線式センサ原理を用いた小型のポータブルガスモニターが登場している。従来、ガス分析計や環境モニタリング測定器として多くの実績がある赤外線式センサ技術の新たな領域を紹介する。
■レーザクリーニング
東成エレクトロビーム(株) 金沢悠介
 現在、製造業における洗浄手法は、ケレン・ブラスト処理に代表される乾式洗浄から薬液を用いた湿式洗浄まで幅広い。本稿では、環境・人的負荷削減の観点から、これまでの洗浄手法の代替として注目されているレーザクリーニング技術及び弊社が開発した装置『イレーザー』について紹介する。
◆【5】開催案内
■マンスリーセミナー(4/16,5/28,6/18)
 4月は株式会社東芝 研究開発センター ワイヤレスシステムラボラトリー 研究主務 崔 明秀 氏による「自動運転用LiDAR向け距離計測SoC技術」を予定している。5月は産業技術総合研究所 電子光技術研究部門兼光電子融合基盤技術研究所 堀川 剛 氏による「シリコンフォトニクス集積回路の製造・評価プラットフォーム」を予定している。6月は東京大学 先端科学技術センター 特任助教 杉山 太香典 氏による「超伝導量子コンピュータ開発の現状と課題」を予定している。
■研究会 開催案内
 第1回自動車・モビリティフォトニクス研究会「標準化関連(仮)」(5/15)
 第1回光ネットワーク産業・技術研究会「光ネットワーク(仮)」(5/24)
 第1回フォトニックデバイス・応用技術研究会「光通信用デバイス」(5/29)
 第1回光材料・応用技術研究会「情報通信技術」(6/18)
 第1回多元技術融合光プロセス研究会「光応用プロセスの基礎と先端技術」(7/9)
 
◆【6】協賛案内
■協賛案内
 当協会で協賛・後援している事業・行事を掲載。
◆【7】お知らせ
■interOpto2020 出展案内
 当協会主催の"interOpto2020"(国内外のレーザ、フォトニクス、光デバイス製品が一堂に集まる光産業の国際技術展示会)の出展案内。

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