(2018年 3月27日掲載)
  オプトニューズ Vol.12, No.6 (2017)


       
◆【1】ご案内
■InterOpto2018 出展募集
 当協会主催の"InterOpto2018"(国内外のレーザ、フォトニクス、光デバイス製品 が一堂に集まる光産業の国際技術展示会)の出展募集、早期申込割引実施中。

■平成30年度 研究会 会員募集
 光技術各分野の最新情報の交換、各分野での研究開発の促進および産学官連携強化を図る場として5つの研究会を設置し、講演と質疑を含む討論会を行っております。 また、時に応じて見学会、公開討論会も開催しております。 それぞれの光技術テーマに関心をお持ちの方には、是非ご入会を検討いただけますようご案内いたします。

◆【2】協会事業
■平成29年度光産業技術シンポジウム
 本年度は、テーマを「AI・IoT時代を支えるフォトニクス技術」とし、OITDAとPETRAが共催で開催された。AIを指向したスーパーコンピュータ、機械学習プラットフォーム、トリリオンIoT、AI・IoT時代の光技術戦略、およびAI・IoTに活用できる超小型シリフォト・トランシーバについて、各分野のエキスパートにご紹介いただき、活発な議論がなされた。昨年を上回る約300名の参加者の下、終始盛会となった。

■第33回櫻井健二郎氏記念賞表彰
 第33回(平成29年度)櫻井健二郎氏記念賞は、受賞題目「半導体リソグラフィ用高出力ArFエキシマレーザの研究開発とその実用化」に対し、ギガフォトン株式会社の溝口 計氏、東京理科大学渡部俊太郎氏、ギガフォトン株式会社の藤本准一氏、柿ア弘司氏の4名に、また、受賞題目「高温度特性半導体量子ドットレーザの開発および実用化」に対し、株式会社QDレーザの菅原 充氏、武政敬三氏、西 研一氏の3名に授与された。

■第10回「光ネットワーク超低エネルギー化技術拠点」/第7回電子光技術合同シンポジウム
 産総研との共催で第10回「光ネットワーク超低エネルギー化技術拠点」/第7回電子光技術合同シンポジウムが1/26に開催された。今回は、VICTORIES拠点の成果とフォトニクス技術に関する14件の口頭発表が行われた。当日は286名の参加があり、関心の高さを感じさせた。 多くの参加者との有意義な議論が展開され、大盛況のうちにシンポジウムは閉幕した。

■平成29年度特許フォーラム
 特許動向調査委員会主催による「平成29年度特許フォーラム」を、3月2日に学士会館で開催した。委員会報告では、定点観測テーマとして「光通信ネットワーク産業」、「太陽光エネルギー産業」、「レーザ加工産業」の主要3産業分野の特許動向報告が行われ、技術トピックステーマとして「光変調器」、「ヘッドマウント及びヘッドアップディスプレイ」、「LED照明」に関する調査報告が行われた。また、特別講演では、東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員 二又俊文氏をお招きし、「IoT時代への新しい知財・標準化戦略〜欧米企業の最新動向から戦略を検討する〜」と題してご講演いただいた。

■2017(平成29)年度光産業全出荷額・国内生産額調査結果
 光協会では、2018年3月12日に2017年度の光産業動向調査の結果を発表した。光産業の全出荷額(日本企業の海外生産を含む)は、2016年度実績14兆2,620億円(前年度比15.5%減)、2017年度見込14兆4,327億円(前年度比1.2%増)、また国内生産額は、2016年度実績7兆7,966億円(前年度比12.4%減)、2017年度見込7兆7,168億円(前年度比1.0%減)と、2017年度は前年度の大幅下落から立ち直ってほぼ横ばいとなった。2018年度は、太陽電池や4Kテレビなど需要を先取りした分野で単価が下がり続けているものの、設備投資の好調を受け、レーザ・光加工、センシング・計測及び情報通信分野がやや増加となり、全体でもやや増加となると予想している。

◆【3】テクノロジートレンド
■ディスプレイデバイスの高画質化
(株)東芝 中井 豊
 高画質化技術は、従来から続く大画面化、高精細化に加え、近年は4Kや8K、広色域化、HDR(High Dynamic Range)など、よりリアリティの高い映像を目指した研究が進んでいる。 本稿では、ディスプレイデバイスの高画質化技術を俯瞰し、高画質化技術と将来の展望を述べる。
■車載光ネットワークの最新動向
タイコ エレクトロニクス ジャパン(同) 小林 茂
 自動車で使われてきた光ネットワークの推移、特に欧州を中心に発展してきたMedia Oriented Systems Transport (MOST)を紹介する。加えて、自動車における大きなトレンドである「高度コンピュータ化」と「共通化」を支える車載光ネットワークに関する国際標準化支援プロジェクトや国際標準化の動向を解説する。
■精密レーザ加工用1030nm帯パルス幅可変ファイバレーザ
(株)オプトクエスト 多久島裕一、 矢崎総業(株) 若林知敬
 ピコ秒からサブマイクロ秒の範囲で光パルスの時間幅を可変できる高出力ファイバレーザの開発について報告する。本機は、外部光変調技術と半導体レーザ直接変調技術を組み合わせたパルス幅可変シーダと、フォトニック結晶ファイバを用いた高出力光増幅器を搭載しており、多様なレーザ加工条件に対応可能である。
◆【4】リサーチ&アナリシス
■光・電磁界解析の動向
日本大学 大貫進一郎
 光・電磁界解析手法の研究動向を、デバイス設計などで現在主流となっている差分法および積分方程式法を例に紹介する。また近年注目を集める、電磁界と物質の相互作用に対して信頼性の高い解析が可能な複合物理計算の進展について、シミュレーションによる検証例を交えて解説する。
 
■太陽光発電の大量導入を持続可能とするための需要側エネルギー資源活用技術
(一財)電力中央研究所 八太啓行
 太陽光発電(PV)の導入拡大に伴い、電力系統における問題に対応し、PVの大量導入を持続可能とするための技術として、需要側エネルギー資源を活用する技術が期待されている。本稿では、需要側エネルギー資源による余剰電力活用技術、統合制御によるVPP運用技術等の動向を紹介する。
■レーザ加工ロボットシステム
パナソニック スマートファクトリーソリューションズ(株) 西村仁志
 自動車産業分野において、目覚ましい発展を見せているリモートレーザ溶接用システムとして、「トータルソリューションを提供する」、「小型で、使いやすいレーザ溶接ロボットシステムを提供する」をテーマに開発・実現したレーザ溶接ロボットシステム「LAPRISS」について紹介する。
■自動運転の最新動向とLiDARの可能性
(株)矢野経済研究所 池山智也
 このレポートでは、自動運転システムの市場概況と予測、自動運転で必要となるセンサの搭載動向を解説し、研究開発が活発化しているLiDAR(Light Detection and Ranging)の可能性を分析する。
◆【5】開催案内
■マンスリーセミナー(4/17,5/22,6/19)
 4月は(国研)産業技術総合研究所 知能システム研究部門 コンピュータビジョン研究グループ 研究員 片岡裕雄 氏による「コンピュータビジョン技術を用いた画像/動画像認識」、5月は技術研究組合光電子融合基盤技術研究所 主幹研究員 集積デバイステーマリーダ 田中 有 氏による「IoT社会の進展を支える次世代大容量シリコンフォトニクス技術」、6月は慶應義塾大学 理工学部 物理情報工学科 准教授 牧 英之 氏による「ナノカーボン材料を用いたチップ上光電子デバイス開発」を予定している。
■研究会 開催案内
 第1回自動車・モビリティフォトニクス研究会「モビリティ」(5/16)
 第1回光ネットワーク産業・技術研究会「光ネットワークとAI・IoT技術(仮)」(5/22) 
 第1回フォトニックデバイス・応用技術研究会「光通信用デバイス」(5/29)
 第1回光材料・応用技術研究会「情報通信技術」(6/15)
 第1回多元技術融合光プロセス研究会「加工プロセス(仮)」(7/5)
 
◆【6】協賛案内
■協賛案内
 当協会で協賛・後援している事業・行事を掲載。
◆【7】お知らせ
■InterOpto2018 中小・中堅・ベンチャー企業出展者支援のお知らせ
 中小・中堅・ベンチャー企業の事業PR 活動のチャンスを広げることのできる展示会として、10月に幕張メッセで開催するInterOpto2018において、出展小間料を当協会より支援する事業を実施します。

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