(2017年 5月25日掲載)
オプトニューズ Vol.12, No.1 (2017)
◆【1】ご案内
■第33回櫻井健二郎氏記念賞 募集
「光産業技術振興協会 櫻井健二郎氏記念賞」は、当協会設立時の理事で、光技術の研究とその指導、さらに同分野の普及活動において先駆的役割を果たし、創世期の光産業技術の発展に多大な貢献をされた故櫻井健二郎氏の功績をたたえ、光産業技術の振興・普及を目的として1985(昭和60)年に創設されました。昨年度までに61件、147名の方が受賞しています。
つきましては、今年度の受賞候補者推薦を募集いたしますので、下記URLを参照の上、奮ってご応募下さい。募集期間は、5月1日から8月31日(消印有効)です。
◆【2】テクノロジートレンド
■VCSELアレイのレーザプリンタ応用とVCSELの動向
株式会社リコー 佐藤俊一
高密度で高速書き込みが可能なプロダクションプリンタ向け40ch-VCSEL(面発光レーザ)アレイに ついて紹介する。またVCSELアレイの動向についても簡単に紹介する。日本発のレーザデバイスで あるVCSELは短距離光通信用途で実用化が始まったが、二次元集積の容易さから高出力光源など での用途も拡大しており、今後の展開が期待される。
■光ネットワークに適用されるAIの動向
株式会社KDDI総合研究所 吉兼 昇
AI(Artificial Intelligence:人工知能)が、IoT(Internet of Things)やビッグデータと共に様々な分野で利活用され、社会が急速に変化していくことが予測されている。通信ネットワークにおいても、AIの活用によるネットワーク運用保守スタイルの変革が期待されており、近年、研究開発が活発に進められている。本稿では光ネットワークに適用されるAIの動向について紹介する。
■情報伝達効率を向上する全方向ディスプレイ技術の開発
(国研) 産業技術総合研究所 大山潤爾
どの方向から見ても、表示面が利用者に対して正面を向いているような視覚効果を生む全方向ディスプレイを開発した。本技術により、情報環境を改善し、安全安心・広告宣伝効果・共感や一体感の向上が期待できる。2020年東京オリンピック・パラリンピックまでの実用化を目指す。
■光接合技術Photobonding
TM
とその応用
ウシオ電機株式会社 山田 剛、松澤聡司
大気圧雰囲気下でXeエキシマ光を照射して材料表面を活性化し、これらの表面同士を密着させることにより、シリコーン、ガラス、各種光学樹脂等の直接接合が可能である。本稿ではPDMS同士の接合を例に取り、接合プロセスとメカニズムについて紹介する。
◆【3】リサーチ&アナリシス
■Ⅲ-Ⅴ族化合物多接合型太陽電池の動向
シャープ株式会社 高本達也
現在主流のシリコン太陽電池の変換効率は20%台が限界であり、限られた設置面積でより大きな電力が要求される用途へ対応するために、30%を超える高効率を既に実現しているⅢ-Ⅴ族化合物多接合型太陽電池に大きな期待が寄せられている。
しかしながら、Ⅲ-Ⅴ族化合物多接合型太陽電池の現状の価格(ワット単価)は高く、今後、材料費を削減する低コスト化技術開発に加え、シリコン太陽電池と同様の量産プロセスの開発、量産効果によるコストダウンが期待される。
本稿では、高効率化開発と低コスト化技術開発が進むⅢ-Ⅴ族化合物多接合型太陽電池の動向について紹介する。
■高出力ディスクレーザの最新アプリケーション
トルンプ株式会社 中村洋介
固体レーザの一つであるディスクレーザは、高いビーム品質を維持しつつ、高出力化が著しい。高出力化の実現により、従来の固体レーザでは対応できなかったアプリケーションにも、その適用範囲を拡大している。
本稿では3種の異なるディスクレーザの最新アプリケーションを紹介する。
◆【4】開催案内
■マンスリーセミナー(6/20, 7/18, 8/22)
6月は大阪大学大学院 基礎工学研究科 システム創成専攻 教授 永妻忠夫氏による「集積回路技術がもたらすテラヘルツ技術の変革」、7月は日本オクラロ株式会社 戦略マーケティングセンタ 主任技師 平本清久氏による「データセンタ向け次世代イーサネット光トランシーバとそれを支える超高速半導体光デバイス技術の最新動向」、8月は名古屋大学大学院 生命農学研究科 生物圏資源学専攻 教授 土川 覚 氏による「近赤外分光計測の過去・現在・未来」を予定している。
■研究会開催案内
第1回フォトニックデバイス・応用技術研究会 「光通信用デバイス」(6/7)
第1回光材料・応用技術研究会
「情報通信技術 -光による無線通信の新たな展開-」(6/16)
第1回多元技術融合光プロセス研究会 「光応用プロセスの基礎と先端技術」(7/6)
第2回フォトニックデバイス・応用技術研究会「光センシング技術」(7/12)
第2回光ネットワーク産業・技術研究会「光デバイス関連」(7/21)
◆【5】協賛案内
■協賛案内
当協会で協賛・後援している事業・行事を掲載。
◆【6】お知らせ
■InterOpto 2017 出展募集
当協会主催の"InterOpto2017"(国内外のレーザ、フォトニクス、光デバイス製品が一堂に集まる光産業の国際技術展示会)の出展募集、早期申込割引実施中。
■ISOM'17
2017年度のISOM(International Symposium on Imaging, Sensing, and Optical Memory)が2017年10月22日(日)〜 25日(水) くにびきメッセ(島根県立産業交流会館)で開催されます。多くの方々にご参加いただきますよう、ご案内申し上げます。
■InterOpto 2017 中小・中堅・ベンチャー企業出展者支援のお知らせ
中小・中堅・ベンチャー企業の事業PR活動のチャンスを広げることのできる展示会として、10月に幕張メッセで開催するInterOpto 2017において、出展小間料を当協会より支援する事業を実施します。
■第32回レーザ安全スクール 開催のご案内
レーザ機器の普及に伴う機器取扱者の障害事故の発生を、未然に防止するこ とを目的としたレーザ安全スクールを1期10月23日〜27日及び2期11月13日〜17日 に、機械振興会館にて開催します。
■第28回レーザ機器取扱技術者試験 開催のご案内
レーザ機器の取扱に起因する危険及び障害を防止するため、レーザ機器取扱 いの安全化を促進することを通して光産業の健全な発展を図るものです。
12月15日に機械振興会館にて実施します。
■自動車・モビリティフォトニクス研究会 会員募集
自動車をはじめとする移動体への適用が期待されるフォトニクスに関わる今後の研究開発の方向付け、産業・社会への具体的な貢献への端緒を創出していくことを目的に、今年度、新たに「自動車・モビリティフォトニクス研究会」を設置することといたしました。
光産業界および自動車業界などから、デバイスからシステム技術にわたる研究開発、マーケティング、経営などのエキスパートを募り、毎回斯界の第一人者の講演を中心に、建設的で活発な議論を行う研究会(討論会)を企画します。
ご関心をお持ちの方におかれましては、是非ともご参画くださいますようお願い申し上げます。
■研究会 会員募集
光技術各分野の最新情報の交換、各分野での研究開発の促進及び産学官連携 強化を図る場として4つの研究会を設けて、講演と質疑応答を行っております。 また、時に応じて見学会、公開討論会も開催しております。
それぞれの光技術テーマに関心をお持ちの方のご参加をお待ちしています。
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