(2015年11月25日掲載)
 オプトニューズ Vol.10, No.4 (2015)
 

◆【1】ご案内
■平成27年度 光産業技術シンポジウム
  当協会(OITDA)と技術研究組合光電子融合基盤技術研究所(PETRA)が共催し、 「光加工・計測が創る新たな社会と産業イノベーション」をテーマに、我が国の光技 術と光産業の進むべき方向を展望し、議論いただく場といたします。 材料、デバイス からシステムまで関係各位の積極的なご参加を募ります。

◆【2】協会事業報告
■ISOM'15報告
 光メモリ技術に関する国際学会であるISOM(International Symposium on Optical Memory)'15が、10/4-8日にわたって富山市の富山国際会議場で開催され、光メモリ システムの設計とアプリケーションの最新動向に加え、メディア、レーザ、光システ ム、コンピュータシミュレーションを含む基礎理論、および光メモリシステムと最近特に 注目されているナノフォトニクス、記録保管システムに関係する広範な将来技術に ついて活発な討議が行われた。

■インターオプト2015報告
 10月14日〜16日にパシフィコ横浜にて開催した。出展社は93社、小間数は148社、来場登録者(同時開催展示会含む)は昨年より多い9,281名に増加し、最新の光技術を一同に展示した。光技術動向セミナーをはじめとするセミナー関係も4種類と多彩であった。

◆【3】テクノロジートレンド
■100 Gbps通信用光源
三菱電機(株) 村尾覚志、安井伸之、下野真也、森田佳道、有賀 博
 100 Gbpsイーサネット用光送信モジュールでは、従来、25 Gbpsで動作する光送信モジュールを4個、および光合波器モジュールを1個搭載していたが、サイズや部材コストの増大が課題であった。ここでは、高出力レーザを用いたレンズの微調芯手法を用いることによって、モジュールの一体集積化に成功したことを紹介する。
■RGB-Dカメラを用いた人の流れの計測とその応用
国立研究開発法人産業技術総合研究所 大西正輝
 カラー情報(RGB)と深度情報(Depth)を同時に取得できるRGB-Dカメラが安価に手に入るようになったことから、大規模な人の流れを計測するような実証実験が行われるようになってきている。本稿では、RGB-Dカメラを用いた人の流れの計測方法について説明した後、その応用例としてマーケティング支援と誘導支援について紹介する。
■集光型多接合太陽電池
東京大学 杉山正和
III-V族化合物半導体のエピタキシャル結晶を用いた多接合太陽電池を太陽光の追尾・集光機構を組み合せることで、エネルギー変換効率が最高級の太陽光発電システムを構築できる。本システムは、高照度で太陽光の散乱が少ない地域においてもっとも低コストの太陽光発電技術になりうるが、現状高コストであり、かつセル効率とシステム効率の乖離が大きいなど、今後の研究開発に大きな期待がかかる。
◆【4】リサーチ&アナリシス
■100 G超光伝送技術の標準化動向
日本電信電話(株) 桑原昭一郎
 近年のトラフィックの急増に伴い光通信技術の重要性が高まっている。国内でも現在までに100G/チャネルの伝送システムが商用化されている。本稿では、IEEE、ITU-T並びにOIFにおける400G伝送技術に関する標準化動向について紹介する。
■ペロブスカイト太陽電池の現状と展望
東京大学 中崎城太郎、木下卓巳、内田 聡、瀬川浩司
 有機金属ハライドペロブスカイトを光吸収層に用いた太陽電池(以下、ペロブスカイト太陽電池)の開発は近年急速に進展し、従来の太陽電池に迫る高効率化が順調に進んでいる。本稿では、ペロブスカイト太陽電池の現状と展望について解説する。
◆【5】開催案内
■マンスリーセミナー(12/15,1/19,2/16)
 12月は株式会社 KDDI研究所光 トランスポートネットワークグループ 吉兼昇 氏による「光ネットワークに適用されるSDN技術の動向」、1月は東京工業大学 准教授 西山伸彦氏による「Si基板上ハイブリッドレーザに向けた異種基板接合技術」、2月は東京工業大学 大学院理工学研究科 化学専攻 教授 石谷治氏による「人工光合成:二酸化炭素の太陽光を用いた資源化の重要性と現状」を予定しています。
■研究会開催案内
第4回フォトニックデバイス・応用技術研究会(11/26)
第4回多元技術融合光プロセス研究会(12/9)
フォトニックデバイス・応用技術研究会 ワークショップ(1/13) 第4回光ネットワーク産業・技術研究会(1/22)
◆【6】協賛案内
■協賛案内
 当協会で協賛・後援している事業・行事を掲載。
◆【7】お知らせ
■平成27年度 特許フォーラム
 平成28年3月11日に特許フォーラムを開催いたします。 本フォーラムでは、特許動向調査委員会で実施した光技術に関する 特許動向調査の結果を報告するとともに、ドラマ「下町ロケット」 に登場する神谷弁護士のモデルとしても有名な、技術知財法務の 第一人者である鮫島正洋弁護士をお迎えして特別講演を行います。
■研究会 会員募集
 光技術各分野の最新情報の交換、各分野での研究開発の促進及び産学官連携強化を図る場として4つの研究会を設けて、講演・見学会、説明会も開催しています。それぞれの光技術テーマに関心をお持ちの方のご参加をお待ちしています。
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