(2015年 1月30日掲載)
 オプトニューズ Vol.9, No.5 (2014)
 

◆ごあいさつ
■一般財団法人光産業技術振興協会 専務理事 小谷泰久
 本年も将来の光産業の発展のために、プロジェクト立案に向けてのFS、技術戦略策定、光産業・光技術動向等各種調査事業、標準化事業や基準認証研究開発、シンポジウムや研究会などの普及啓発事業を実施。
◆【1】ご案内
■平成26年度 光産業技術シンポジウム
 当協会(OITDA)と技術研究組合光電子融合基盤技術研究所(PETRA)が共催し、 「新たなパラダイムシフト社会を築く光情報通信」をテーマに、我が国の光技術 と光産業の進むべき方向を展望し議論するシンポジウムを紹介する。
■特許フォーラム
 「光主要産業の特許出願の動向と分析」と題して本年度の光技術に関する 特許出願動向調査の結果を報告するとともに、特別講師には前知的財産高等裁判所所 長でユアサハラ法律特許事務所の飯村敏明弁護士をお招きする。
◆【2】協会事業
■平成26年度 光産業技術標準化国際シンポジウム
 国際シンポジウムとして連続3年目となった本年度は「レーザ機器の安全・安心− 最新のレーザ安全規格−」をテーマに東京で開催された。IEC及びJISにおいてレー ザ安全の基本規格が改正された本年度は、欧州と日本でそれぞれの規格改正を担当さ れた2名のレーザ安全の権威に講演いただいたが、最新のレーザ安全規格の変更点と それによって及ぼされるレーザ製品への影響の話について、まとまって聴講できたこ とから、参加者の好評をいただいた。
■光関連団体国際会議 (IOA) 参加報告
 今年で19回目となるIOAが、OIDAの行事に合わせ11月に米国のワシントンDCで 開催された。会議にはメンバー6団体が参加し、「各国/ 地域の光産業動向・技術開 発動向および今年度の活動」の報告と討議が行われた。 IOA会議に引き続き、OIDAフォ ーラム及びワークショップも開催された。
■第29回レーザ安全スクールを実施
 2014年10月に1期及び11月に2期を実施した「レーザ安全スクール」を報告する。
■第25回レーザ機器取扱技術者試験を実施
 2014年12月4日に実施した「レーザ機器取扱技術者試験」を報告する。
◆【3】テクノロジートレンド
■人工光合成の研究動向
近畿大学理工学部 佐賀 佳央
立命館大学大学院生命科学研究科 民秋 均
 自然界の優れた太陽光エネルギー変換システムである光合成の優れた点に学び超えることを目指し、人工的に太陽光エネルギーによる物質変換反応を行う研究「人工光合成」が、注目を近年集めている。本稿では、そのような人工光合成の研究状況について概観する。
■誘導ラマン散乱による無標識生体顕微鏡の開発
東京大学 小関泰之
 近年、ラマン効果を用いた顕微鏡の発展が著しい。我々は、誘導ラマン散乱(stimulated Raman scattering, SRS)を用いて、生体組織を染色せず、マルチカラーで迅速にイメージングすることに成功した。また、光源の更なる実用性向上にも取り組んできた。本稿では、SRS顕微鏡に関する我々の成果と研究動向を紹介する。
■ホログラムメモリを活用した光再構成型ゲートアレイ
静岡大学 渡邊 実
 我々はホログラムメモリを用いた光再構成型ゲートアレイの研究を進めている。このデバイスの基本機能は既存のFPGA(Field Programmable Gate Array)と同じであるが、ホログラムメモリを用いることで回路の高性能化や放射線耐性の向上が可能になる。本稿では本研究の一端を紹介する。
■量子ドット蛍光体の概要とディスプレイへの応用
メルク株式会社 長谷川 雅樹
 最近、量子ドットが液晶テレビへ導入され始め、にわかに量子ドットが身近になったが、いったいどのようなものであろうか。量子ドットの現象そのものは簡単で、半導体と同じような原理である。ここでは、量子ドットの概要を説明し、なぜ今、液晶テレビに応用されるようになったかを解説する。
◆【4】リサーチ&アナリシス
■アクションカメラの最新動向
パナソニック株式会社 井上尚
 アクションカメラ市場(ウェアラブルカメラ含む)が急拡大している。アクショ ンカメラとは、アウトドアスポーツ用に開発された小型ビデオカメラである。市 場規模が減少している汎用ビデオカメラ業界の中で、年々、存在感を増している。 本稿では、その市場動向と技術動向について述べる。
■ホログラムメモリーの記録密度:推移と展望)
NHK放送技術研究所 木下延博
 ホログラムメモリーは次世代の光記録技術として期待されており、近年、テラバイト級の実現可能性が国際会議で報告されるなど、他の記録メディアと十分競合できるまで記録密度が向上しつつある。本稿では、ホログラムメモリーにおける記録密度の最近の推移と今後の展望について述べる。
◆【5】開催案内
■マンスリーセミナー(2/17、3/17、4/21)
 2月はファインテック(株) 取締役 羽田センター長 中川考一氏による 「CO2レーザによるガラス板材の曲線切断と面取り」、3月は電気通信大学 先端領域教育研究センター特任助教 渡邉恵理子氏による「ホログラフィ技術による光情報処理 ―大規模データ照合に向けたクラウド型光相関システム― 」、4月は前田工業株式会社 取締役 レーザー事業部長 三瓶和久氏による「高出力レーザと加工プロセス技術の最新動向 〜スキャナー、DOE(回折光学素子)による入熱コントロール」 を予定している。
■第4回電子光技術シンポジウム(2/18)
 「超短パルスレーザーの応用とポータブルセンサの未来」 超短パルスレーザーとその応用について、光基礎科学の最先端からレーザー応用の 最前線までを紹介する。また、いつでもどこでも個人レベルでモニタリングが可能 になりつつあるセンシングの最新動向を紹介する。 パネルディスカッションでは、センシングの将来に関する意見交換の場を提供する。
■研究会 開催案内
第4回フォトニックデバイス・応用技術研究会(1/28)
第5回多元技術融合光プロセス研究会(2/19)
第5回光ネットワーク産業・技術研究会(2/25)
第5回フォトニックデバイス・応用技術研究会(3/4)
第4回光材料・応用技術研究会(3/6)
◆【6】協賛案内
■協賛案内
 当協会で協賛・後援している事業・行事を掲載。
◆【7】お知らせ
■InterOpto 2015 出展募集
 当協会主催の"InterOpto2015"(国内外のレーザ、フォトニクス、光デバイス 製品が一堂に集まる光産業の国際技術展示会)の出展募集、早期申込割引実施中。
■研究会 会員募集
 光技術各分野の最新情報の交換、各分野での研究開発の促進及び産学官連携 強化を図る場として4つの研究会を設けて、講演・見学会、説明会も開催して います。それぞれの光技術テーマに関心をお持ちの方のご参加をお待ちして います。
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