(2014年11月25日掲載)
 オプトニューズ Vol.9, No.4 (2014)
 

◆【1】協会事業
■インターオプト2014報告 −All about Photonics−
  10月15日〜10月17日にパシフィコ横浜にて開催した。出展社は107社、小間数が138社から174社に増加し、最新の光技術を一同に展示した。光技術動向セミナーをはじめとするセミナー関係も4種類と多彩であった。
■ISOM’14報告
 光メモリ技術に関する国際学会であるISOM(International Symposium on Optical Memory)'14が、10/22-23日にわたって台湾・新竹市郊外の煙波大飯店(Lakeshore Hotel Hsinchu)で開催され、光メモリシステムの設計とアプリケーションの最新動 向に 加え、メディア、レーザ、光システム、コンピュータシミュレーションを含む基礎理 論、 および光メモリシステムと最近特に注目されている記録保管システムに関係する広範 な 将来技術について活発な討議が行われた。なお、12/18には受賞論文を中心にISOM'14 の 成果を紹介する国内講演会(ISOM'14 Workshop)の開催が予定されている。
◆【2】テクノロジートレンド
■フルモノリシック集積ゲルマニウム発光素子
技術研究組合光電子融合基盤技術研究所  /フォトニクス・エレクトロニクス融合システム基盤技術開発研究機構  /(株)日立製作所 中央研究所  小田克矢、谷 和樹、諏訪雄二、井戸立身
 シリコンフォトニクスにおける革新的モノリシック集積光源の実現を目指し、シリコン基板上のゲルマニウム層のエピタキシャル成長技術を開発し、電流注入発光素子を試作した。さらに、同一シリコン基板上に発光素子と受光素子を集積し、信号の送受信動作を確認した。
■フレキシブル光ネットワーク技術
日本電気(株) 竹下仁士
 コストを抑えつつ通信ネットワーク容量を拡張するために、フレキシビリティを向上させることが効果的である。本稿では、ネットワーク方式技術として、エラスティック光パスと帯域割当技術、また、これを実現する技術として、帯域可変トランスポンダと制約フリー光スイッチング技術に関して述べた。
■太陽電池用シリコンウェハの現状と高効率化
九州大学応用力学研究所 柿本浩一
 日本と世界が抱えているエネルギー問題の解決に必須な再生可能エネルギーである太陽電池のさらなる高効率化は、喫緊の課題である。現在使用されているシリコン太陽電池では、シリコンウェハーのキャリアライフタイムの向上が重要な課題の一つである。ここでは、多結晶と単結晶のシリコンウェハーの問題点と今後の展望について紹介する。
◆【3】リサーチ&アナリシス
■基幹系及びメトロ系ネットワークの動向
富士通オプティカルコンポーネンツ(株) 川幡雄一
 基幹系及びメトロ系ネットワークの抱える課題とそれらを解決する技術について紹介をする。特に、近年のトラフィック急増に向けて伝送信号の大容量・高速化を検討する際に、効率的かつ経済的であることも重要視されている。本主旨を踏まえ、基幹系及びメトロ系ネットワークに伝送する光信号の変調方式最適化について紹介する。
■光パルス試験器(OTDR)を取り巻く現在の環境と課題
アンリツ(株) 村上太一
  光パルス試験器(OTDR)は光ファイバケーブルの伝送損失測定や障害点検出が可能で、光ファイバケーブルの工事には欠かせない測定器である。近年のモバイルフロント/バックホールの光接続化に伴い、光ファイバケーブルの工事に不慣れな作業者がOTDRを使用するケースが増えてきた。OTDRはこのような作業者にも簡単で確実に測定ができる機能が求められている。
◆【4】開催案内
■マンスリーセミナー(11/18,12/16,1/20)
 11月は株式会社 豊田中央研究所 情報・通信研究部 主席研究員 各務 学 氏による「車載光ファイバネットワークの現状と動向」」、 12月は慶應義塾大学理工学部電子工学科 教授 津田裕之 氏による「フォトニックネットワーク用光スイッチ技術の最新動向」、 1月は東京大学 総括プロジェクト機構「太陽光を機軸とした持続可能グローバルエネルギーシステム」総括寄附講座 特任教授 藤井克司 氏による「太陽光−化学エネルギー変換を応用した自立型エネルギーマネージメントシステムの可能性 〜現状技術による再生可能水素製造を基にして〜」 を予定している。
■研究会開催案内
フォトニックデバイス・応用技術研究会 公開ワークショップ(11/26)
第4回多元技術融合光プロセス研究会(12/4-5)
第4回フォトニックデバイス・応用技術研究会(1/28)
第4回光ネットワーク産業・技術研究会(1/23)
◆【5】協賛案内
■協賛案内
 当協会で協賛・後援している事業・行事を掲載。
◆【6】お知らせ
■平成26年度 光産業技術シンポジウム
   当協会(OITDA)と技術研究組合光電子融合基盤技術研究所(PETRA)が共催し、 「新たなパラダイムシフト社会を築く光情報通信」をテーマに、我が国の光技術 と 光産業 の進むべき方向を展望し、議論いただく場といたします。 材料、デバイスからシス テムまで関係各位の積極的なご参加を募ります。
■研究会 会員募集
 光技術各分野の最新情報の交換、各分野での研究開発の促進及び産学官連携 強化を図る場として4つの研究会を設けて、講演・見学会、説明会も開催して います。それぞれの光技術テーマに関心をお持ちの方のご参加をお待ちして います。
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