(2021年 4月28日配信)
(2021-No.01) 光エネルギー
テーマ:集光型太陽光発電
CPV-17ショート速報
荒木 建次(宮崎大学)
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会議名 :
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17th International Conference on
Concentrator Photovoltaic Systems (CPV-17)
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開催期間:
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2021年4月12日−4月14日
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開催場所:
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Online
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-要 約-
集光型太陽光発電(CPV)は太陽光発電(PV)でのF1である。ここでは5接合の量産化(製品名5C46,発電効率46%)やウエハボンディングセルでの効率アップ(発電効率45.8 %),6接合(発電効率47.1
%),GaSbベース5接合(発電効率44.5 %)など45 %超えが当たり前だ。しかしながら,今回の主役はハイブリッドCPV/PVとマイクロCPVだった。欧州を中心にCPVが再度盛り上がってきているが,牽引しているのがこれら新方式CPV技術である。
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(2021年 5月11日配信)
(2021-No.02) 光エネルギー
テーマ:結晶シリコン太陽電池
SiliconPV 2021ショート速報
後藤 和泰(名古屋大学)
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会議名 :
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The 11th
International Conference on Crystalline
Silicon Photovoltaics (SiliconPV 2021)
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開催期間:
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2021年4月19日−23日
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開催場所:
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online
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-要 約-
SiliconPVは,ヨーロッパを中心に毎年開催される結晶シリコン系太陽光発電に関する会議である。本年はCOVID-19の世界的大流行が収束に至っていないため完全オンラインで開催された。結晶シリコン系太陽電池の材料,デバイス,モジュールに関する幅広いセッションが設けられ,シリコン系太陽電池に限っており,かつ完全オンラインにもかかわらず27か国から総参加者数は303人(2021年4月23日時点)と盛況であった。高性能太陽電池に関しては持続可能性も考慮した技術開発の取り組みが目立った。
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(2021年 6月7日配信)
(2021-No.03) 光材料・デバイス
テーマ:光デバイス
CLEO2021ショート速報
宮田 将司(日本電信電話株式会社)
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会議名 :
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The Conference on Lasers and
Electro-Optics 2021 (CLEO2021)
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開催期間:
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2021年5月9日−14日
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開催場所:
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Virtual Conference
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-要 約-
Conference on Lasers and Electro-Optics(CLEO)は,最先端の光科学技術全般を網羅する世界有数の国際会議の1つである。今年は,COVID-19の影響によりオンラインのVirtual Conferenceとして開催された。Virtual Conferenceではあったが,例年と同様,全体で2000件以上の講演が行われ,参加者数は約4,600人であった。本稿では,筆者が主に聴講したメタサーフェス/メタマテリアルや光コンピューティング,非線形光学デバイスの分野を中心に,最新トピックや注目された講演を紹介する。
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(2021年 6月11日配信)
(2021-No.04) 光UI・IoT
テーマ:トレンド,マイクロLEDなど
SID Display Week 2021ショート速報
長谷川 雅樹(華為技術日本)
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会議名 :
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2021 The Society for Information
Display's virtual Display Week Symposium (SID
Display Week 2021)
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開催期間:
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2021年5月17日−21日
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開催場所:
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Virtual conference
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-要 約-
ディスプレイの技術開発の傾向はこれまでと同様に,OLED(Organic Light Emitting Diode:有機EL),LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)の高画質化,マイクロLEDの製造方法,量子ドットの信頼性改善,ディスプレイ形状の多様化など変化はなかった。リモート会議が日常となった現在,誰しも感じているカメラ視線のずれを解消するUnder Panel Camera (UPC)の技術開発が急速に進められていた。また,電動自動車と自動運転技術の流れによって,自動車が第2のオフィス,エンターテインメント空間となり,そのための車載用ディスプレイの開発が報告された。
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(2021年 6月15日配信)
(2021-No.05) 光材料・デバイス
テーマ:化合物半導体光デバイス
CSW-2021ショート速報
久志本 真希(名古屋大学)
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会議名 :
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COMPOUND SEMICONDUCTOR WEEK 2021(CSW-2021)
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開催期間:
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2021年5月9日−13日
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開催場所:
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online
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-要 約-
CSWは,毎年開催される化合物半導体の結晶成長,物性評価,デバイス応用について議論する国際会議である。COVID-19の世界的大流行により昨年は中止となり,今年は現地開催が模索されたが,最終的に完全オンラインでの開催となった。本会議では取り扱うデバイス構造や材料が多岐にわたっている。その中でもSi基板上への化合物半導体光デバイスのモノリシック集積に関する報告が多かった。本稿では,会議で報告された光デバイス・材料関連の発表について,印象に残ったものをピックアップして紹介する。
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(2021年 6月16日配信)
(2021-No.06) 光加工・計測
テーマ:レーザ加工
LPM2021ショート速報
岡本 康寛(岡山大学)
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会議名 :
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22nd International Symposium on Laser
Precision Microfabrication(LPM2021)
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開催期間:
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2021年6月8日−11日
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開催場所:
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Virtual conference
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-要 約-
LPM2021が4日間の日程でオンデマンド主体のオンライン方式で開催された。微細加工主体の会議であり,基礎現象から産業応用まで幅広い講演を聴講することができた。超短パルスレーザ加工ではGHzバーストモードを用いたプロセスに関する講演が数多くあり,現象に関する理解も進みつつあるようである。表面ナノ周期構造,表面微細加工や形状創成など,表面加工に関する多数の講演数に加え,それらを高効率で実現するための光学系や手法に関する発表もあり,レーザ微細加工分野の進展を感ずることができた。
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(2021年 6月16日配信)
(2021-No.07) 光エネルギー
テーマ:カルコゲナイド系薄膜太陽電池
E-MRS 2021 Spring Meetingショート速報
西永 慈郎(産業技術総合研究所)
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会議名 :
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European
Materials Research Society 2021 Spring Meeting
(E-MRS 2021
Spring Meeting)
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開催期間:
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2021年5月31日−6月3日
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開催場所:
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Online
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-要 約-
E-MRSとは参加者2500人以上のヨーロッパで最大規模の材料科学の学会であり,応用物理やデバイス応用の発表が多くなされる。フランスStrasbourgにて開催される予定であったが,COVID-19の影響により,Online開催となった。カルコゲナイド系薄膜太陽電池のSymposiumは2年毎に開催され,E-MRSの中で最大規模の発表件数,参加者である。しかしながら,今回は発表件数127件,参加者は250人程度であった。発表内容はCu(In,Ga)Se2やCu2ZnSnSe4,新材料の太陽電池応用であり,研究所や大学の研究者らが議論を白熱させた。近年,企業の研究発表が減っており,薄膜太陽電池業界の難しさを感じるが,ペロブスカイト太陽電池との多接合太陽電池の研究発表が増えてきており,ヨーロッパの底力を感じる学会であった。
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(2021年 6月17日配信)
(2021-No.08) 光エネルギー
テーマ:ペロブスカイト太陽電池
HOPV21ショート速報
金子 竜二(京都大学)
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会議名 :
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The 13th International Conference on Hybrid and Organic Photovoltaics (HOPV21)
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開催期間:
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2021年5月24日−28日
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開催場所:
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オンライン
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-要 約-
第13回Hybrid
& Organic Photovoltaics(HOPV21)は5月24日〜28日の5日間の日程でオンライン開催された。近年は,ハロゲン化金属ペロブスカイト半導体を光吸収層に用いた“ペロブスカイト太陽電池”に関する報告が多くを占めている。本年度の特徴として,ペロブスカイト半導体の基礎物性評価に関して,光照射時や成膜時のIn Situ測定(リアルタイム観測)に関する報告が増加傾向であると感じた。また,実用化を志向した開発フェーズへと移行しており,光電変換効率だけでなく,大面積モジュールやタンデムセルについての取り組みが活発化している。本稿では,特に大面積化に向けたモジュール開発や成膜プロセス開発,高効率化に向けたNarrow bandgap ペロブスカイトやタンデムセル開発の動向について取り上げる。
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(2021年 6月23日配信)
(2021-No.09) 光情報通信
テーマ:光ネットワーク
OFC 2021ショート速報
田中 貴章(日本電信電話株式会社)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exhibition 2021
(OFC 2021)
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開催期間:
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2021年6月6日−11日
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開催場所:
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Virtual Conference
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-要 約-
COVID-19感染拡大により初めて完全バーチャルで開催されたOFC 2021における,光ネットワークに関する技術動向を報告する。ここ数年のホットトピックである機械学習技術の光ネットワークへの適用は依然として活発であり,パス設計,故障検知・切り分けなど様々な分野での適用について報告があった。また,機械学習やオープンソースツール等を用いた伝送品質推定に関する報告が特に多かったことに加えて,テレメトリ技術およびその解析方法の進展を踏まえ,ネットワーク(NW)運用の自律化や,低マージン,L-band拡張といったNWのポテンシャルを最大限に活用する発表が多数見られたのも特徴的であった。
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(2021年7月22日配信)
(2021-No.10) 光情報通信
テーマ:光アクセス
OFC 2021ショート速報
川中 啓敬(三菱電機株式会社)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exhibition 2021
(OFC 2021)
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開催期間:
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2021年6月7日−11日
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開催場所:
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Virtual Conference
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-要 約-
2021 年6 月7日〜11日にオールバーチャル形式で開催されたOFC 2021 における光アクセス関連技術のトピックスを紹介する。本学会では,50
Gbit/s/ PON(Passive
Optical Network)向けDSP(Digital
Signal Processing:デジタル信号処理)およびAI技術について実装に近い発表がなされるとともに,100 Gbit/s/λ等の大容量 PON技術や5G MFH(Mobile Fronthaul)収容のための低遅延の帯域割り当て方法といった継続的に取り上げられているトピックについても活発に議論がなされた。
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(2021年7月22日配信)
(2021-No.11) 光情報通信
テーマ:光ファイバ
OFC 2021ショート速報
杉崎 隆一(古河電気工業株式会社)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exhibition 2021
(OFC 2021)
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開催期間:
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2021年6月7日−11日
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開催場所:
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Virtual Conference
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-要 約-
OFC 2021にて報告された光ファイバ関連のトピックスを報告する。今回の大きな変化はファイバセンシングに関する報告が増加したことが挙げられる。ホローコアファイバも欧州を中心に盛んに報告されており,設計論から実用に向けた活動に移行が始まっている。大容量化としては空間多重を用いた伝送路と新たな増幅器による帯域拡大の両面での報告が依然として多く,このトレンドに大きな変化はない模様である。
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(2021年7月22日配信)
(2021-No.12) 光情報通信
テーマ:基幹伝送
OFC 2021ショート速報
有川 学(日本電気株式会社)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exhibition 2021
(OFC 2021)
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開催期間:
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2021年6月6日−11日
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開催場所:
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Virtual conference
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-要 約-
OFC 2021は、2021年6月6〜11日にオンラインのバーチャル会議の形態で開催された。ここでは、基幹伝送関連のトピックスを紹介する。200 GBdの高多値変調信号といった高シンボルレート化の検討が着々と進展を見せており、空間多重伝送ではFPGAに実装されたリアルタイムのMIMO(Multi-input multi-output)信号処理による結合型マルチコア光ファイバ長距離伝送が報告された。
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(2021年 7月23日配信)
(2021-No.13) 情報処理フォトニクス
テーマ:光インターコネクト
OFC 2021ショート速報
天野 建(産業技術総合研究所)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exhibition 2021
(OFC 2021)
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開催期間:
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2021年6月6日−11日
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開催場所:
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Virtual conference
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-要 約-
OFC 2021は2021年6月6日〜11日に,オンラインで開催された。これまで光インターコネクト分野ではプラガブル光モジュールの研究開発が中心であり,本会議でも800Gプラガブル光モジュールが話題となっていた。近年はそれに加えて次世代光インターコネクト技術であるコパッケージオプティクス(電子チップと光モジュールの一体パッケージ)の議論が活発化しており,今後数年はコパッケージオプティクスが光インターコネクト技術を牽引すると思われる。
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(2021年 7月28日配信)
(2021-No.14) 光材料デバイス
テーマ:パッシブデバイス
OFC 2021ショート速報
鈴木 賢哉(日本電信電話株式会社)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exhibition 2021
(OFC 2021)
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開催期間:
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2021年6月6日−11日
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開催場所:
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Virtual conference
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-要 約-
本稿では,2021年6月6日から開催された光ファイバ通信技術に関する国際会議OFC 2021について報告する。筆者の聴講したいくつかの講演の紹介と見解に加えて,オンライン開催であることについて所感を述べる。
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(2021年7月28日配信)
(2021-No.15) 光エネルギー
テーマ:結晶シリコン太陽電池関連
PVSC 48ショート速報
立花 福久(産業技術総合研究所)
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-要 約-
本年のIEEE PVSC(IEEE太陽光発電専門家会議)は,オンライン会議として開催され,結晶シリコンをはじめ,化合物薄膜やペロブスカイト型,積層型等,様々な基板を用いた構造での報告があった。また,モジュール構造や実証データに関する報告もあった。結晶シリコン太陽電池のセッションでは,欧米の大学,研究機関から,高効率セルの開発および製造ラインへの適用を目指したプロセス技術の報告が多数行われた。また,これまで低コスト化を背景としていた研究から,持続可能なセルおよびモジュールの生産を目指す研究内容が多く報告され,テラワット時代に向けた研究への加速が感じられた。
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(2021年 7月29日配信)
(2021-No.16) 光加工・計測
テーマ:レーザ加工
CLEO/Europe-EQEC 2021ショート速報
寺川 光洋(慶應義塾大学)
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会議名 :
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2021 Conference on Lasers and
Electro-Optics/Europe – European Quantum
Electronics Conferences(CLEO/Europe-EQEC 2021)
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開催期間:
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2021年6月21日−25日
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開催場所:
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Virtual Conference
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-要 約-
オンライン形式にて,CLEO/Europe-EQEC 2021が開催された。Lasers in Manufacturingとの併催のため本会議におけるレーザ加工の発表件数は必ずしも多くはないが,特に基礎寄りの研究を中心とした興味深い発表が多い。超短パルスレーザを用いた内部加工のさらなる加工解像度向上のための解析方法の提案,レーザ直接描画の新たな応用展開,等,従来研究の発展と新しい動向の両方を知ることができた。会議ではオンライン開催ならではの工夫がされ,また,参加者もオンラインに慣れてきているとはいえ,依然としてCOVID-19が収束してリアル開催が実施されることへの期待は高いと思われる。
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(2021年8月20日配信)
(2021-No.17) 光材料・デバイス
テーマ:光デバイス
OECC 2021ショート速報
藤澤 剛(北海道大学)
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会議名 :
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The 26th Optoelectronics and
Communications Conference(OECC 2021)
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開催期間:
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2021年7月3日−7日
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開催場所:
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online
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-要 約-
2021年7月に開催されたOECC 2021において報告された,光デバイス関連の動向をまとめる。例年通り,光通信の研究分野を広くカバーしたトピックの発表がなされた。特に大きな流行のようなものは見られなかったが,モード分割多重やLidar(Light detection and ranging:光による検知と測距)など,多様な目的のシリコンフォトニクスデバイスに関する講演が多かった。これらのデバイスを設計するにあたって,Inverse design技術を用いている発表が多かったことも特徴的であった。
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(2021年9月6日配信)
(2021-No.18) 情報処理フォトニクス
テーマ:ナノフォトニクス
META 2021ショート速報
田中 拓男(理化学研究所)
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会議名 :
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The 11th International Conference on
Metamaterials, Photonic Crystals and Plasmonics(META
2021)
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開催期間:
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2021年7月20日−23日
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開催場所:
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Virtual Conference
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-要 約-
この会議はメタマテリアル,フォトニック結晶,プラズモニクス関連を取り扱う国際会議で,毎年開催されている。もともとは2020年の開催予定であったが新型コロナウイルスの影響で1年延期となった。当初は欧州の感染者数の減少を受けてハイブリッドでの開催が予定されたが,最終的には全てオンライン方式での開催となった。900名以上が参加した前回(2019年)と比較すると参加者はやや減少したようであるが,それでも105のセッションが企画され関連分野の研究者がネットワーク越しに最先端の成果発表を視聴した。
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(2021年9月6日配信)
(2021-No.19) 情報処理フォトニクス
テーマ:ナノフォトニクス
SPIE Optics +
Photonics 2021ショート速報
田中 拓男(理化学研究所)
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会議名 :
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SPIE Optics + Photonics 2021
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開催期間:
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2021年8月1日−5日
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開催場所:
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San Diego Convention Center(San Diego,CA,米国)+Virtual Conference
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-要 約-
この会議は米国のSPIEが主催する光学技術全般を取り扱う国際会議で毎年8月に米国で開催されている。昨年は新型コロナウイルスの影響で現地開催は中止で全てオンデマンド方式での開催だったが,今年は現地開催とオンライン/オンデマンドのハイブリッド開催となった。現地参加とネットワーク参加の両方の参加者が共に最先端の光技術の発表を視聴した。本稿では,ナノフォトニクス分野に関連する3つのカンファレンスで発表された最新の研究成果からいくつかをピックアップして報告する。
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(2021年9月6日配信)
(2021-No.20) 光加工・計測
テーマ:3Dプリンティング
SFFS2021ショート速報
木暮 尊志(東京都立産業技術研究センター)
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会議名 :
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The 32nd Annual International Solid
Freeform Fabrication Symposium(SFFS2021)
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開催期間:
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2021年8月2日−4日
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開催場所:
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virtual
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-要 約-
Solid
Freeform Fabrication Symposium(SFFS)は例年テキサス州オースティンで行われる3Dプリンティング技術全般を対象としたシンポジウムである。発表される内容に材料や方式による縛りはなく,広範な分野の発表がなされる。本年はコロナウイルス感染拡大の影響からオンラインによるバーチャル開催となった。発表の傾向として金属材料の3Dプリンティングを対象としたものが多く,聴講したほとんどの発表でIn-situ計測によるメルトプール観察が行われていた。本報告では,プレナリーセッションの内容を中心に3Dプリンティング関連研究の現状と動向について報告する。
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(2021年9月22日配信)
(2021-No.21) 情報処理フォトニクス
テーマ:ODS 2021
SPIE Optics +
Photonics 2021ショート速報
山崎 和良(株式会社日立製作所)
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会議名 :
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SPIE Optics + Photonics(ODS2021)
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開催期間:
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2021年8月1日−5日
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開催場所:
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San Diego Convention Center(San Diego,CA,米国)+ Online
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-要 約-
SPIE optics +
photonicsは米国SPIE(国際光工学会)が主催する国際会議の一つである。昨年はCOVID-19の影響で全ての発表がオンデマンド方式(Onlineによるオンデマンド配信)であったが,今年は米国San Diegoでの現地開催とオンデマンド方式のハイブリッド方式で開催された。現地開催では1,300を超える参加者,オンデマンド方式を加えると全体で2,700人が参加した。参加費用が無料であった昨年の7,500人の参加数に比べると少なくなっているが,現地開催の発表では活発な質疑応答が行われた。本速報では,本学会の一部として開催されたODS 2021: Industrial Optical Devices and Systemsの講演内容について報告する。
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(2021年9月22日配信)
(2021-No.22) 光加工・計測
テーマ:バイオセンサ
Biosensors
2021ショート速報
芦葉 裕樹(産業技術総合研究所)
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会議名 :
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31st Anniversary World Congress on
Biosensors(Biosensors 2021)
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開催期間:
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2021年7月26日−29日
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開催場所:
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Online
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-要 約-
1年延期でのオンライン開催となったBiosensors 2021は,近年応用寄りだった発表の傾向と異なり,目新しい検出法や成果が多く見られた会議であった。「単分子検出」の検出性能はもはや珍しいものではなく,夾雑物の多い実サンプル(血液や唾液など)でも性能を発揮できるセンサも多くなっている。また,検出のための光信号や電気信号に「動き」や「変調」などの作用を加えて検出性能を向上させるアプローチも増えている。COVID-19によりウイルス検査の重要性が広く認知された昨今であるが,今後のバイオセンサ研究開発の進展にも是非,注目いただきたい。
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(2021年9月27日配信)
(2021-No.23) 光材料・デバイス
テーマ:光デバイス
SSDM2021ショート速報
勝山 智和(住友電気工業株式会社)
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会議名 :
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2021 International Conference on
Solid State Devices and Materials(SSDM2021)
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開催期間:
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2021年9月6日−9日
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開催場所:
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virtual conference
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-要 約-
2021年9月に開催されたSSDM2021における光デバイスに関連する発表を中心に報告する。Siフォトニクス,III-V化合物半導体レーザではQCL(Quantum Cascade Laser:量子カスケードレーザ),量子ドット,フォトニック結晶の適用,また中赤外センシング応用に向けたGeSn発光素子などのテーマが報告された。また,グラフェンや相変化材料との融合,表面プラズモン共鳴などの物理現象を応用したデバイスなど幅広いテーマが報告された。光通信はSiフォトニクスが主流になるとの印象で,通信用途以外では従来のIII-V化合物半導体技術を応用発展した,中赤外デバイスを用いたセンサやイメージング素子の実用化が近いとの印象を受けた。
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(2021年9月30日配信)
(2021-No.24) 光材料・デバイス
テーマ:赤外・ミリ波・テラヘルツ
IRMMW-THz 2021ショート速報
入交 芳久(情報通信研究機構)
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会議名 :
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The 46th International Conference on
Infrared, Millimeter and Terahertz Waves(IRMMW-THz
2021)
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開催期間:
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2021年8月29日−9月3日
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開催場所:
|
Online
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-要 約-
第46回赤外・ミリ波・テラヘルツ波における国際会議(IRMMW-THz 2021)に参加し,最新の技術調査を行った。この会議はミリ波・赤外・テラヘルツ波領域における研究開発を幅広くカバーしており,デバイス開発からテラヘルツ波発生・検出システム,それらの高速無線通信・分光・天文学・イメージング・産業・セキュリティ・生物学・医学など,広い応用範囲にわたる講演が行われた。その中でも,筆者が興味を持った内容に絞り込んで,個人的主観に基づいて報告する。
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(2021年10月27日配信)
(2021-No.25) 光情報通信
テーマ:光ネットワーク
ECOC 2021ショート速報
徐 蘇鋼,古川 英昭,廣田 悠介,後藤
優太(情報通信研究機構)
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会議名 :
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The 47th European Conference and
Exhibition on Optical Communication(ECOC 2021)
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開催期間:
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2021年9月13日−16日
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開催場所:
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Bordeaux,フランス+Online
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-要 約-
ECOC 2021における光ネットワークに関する技術動向を報告する。COVID-19の影響によりフランスBordeaux現地参加とオンライン参加を併用したハイブリッド形式にて開催されたECOC 2021では,今後も増加し続ける通信量を収容する光通信網の超大規模・大容量化に向けて,空間多重と共に,バンド多重といったファイバの容量を最大限に活用する伝送及びネットワーク設計に関する報告が多数あった。また,大規模光ネットワークの性能監視と転送品質管理と資源割当に関する報告が特に多かったことに加えて,光コアネットワーク,データセンタ,無線など異なる領域におけるSDN(Software Defined Network)に基づく自動制御関連の発表が多数見られたのも特徴的であった。
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(2021年10月28日配信)
(2021-No.26) 情報処理フォトニクス
テーマ:光インターコネクト
ECOC 2021ショート速報
清水 隆徳(光電子融合基盤技術研究所)
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会議名 :
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The 47th European Conference and Exhibition
on Optical Communication(ECOC 2021)
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開催期間:
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2021年9月13日−16日
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開催場所:
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Palais de I’Atlantique(Bordeaux,フランス)+ Online
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-要 約-
ECOCは欧州では最大規模の光通信に関する国際会議で毎年9月に開催される。今年はCOVID-19の影響で登録者と投稿数が減少したため例年より1日少ない4日間のハイブリッド開催となった。数が絞られた分だけ,デバイス開発からシステム応用という形まで含んだ内容の濃い発表が多いという印象をもった。光インターコネクト関連については,Co-Packaging 技術の進展ならびにシリコンフォトニクス回路の波長多重へ向けた取り組みが進んでいる。本稿では光インターコネクトに関連する動向およびトピックスを紹介する。
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(2021年 11月2日配信)
(2021-No.27) 光情報通信
テーマ:光ファイバ
ECOC 2021ショート速報
高野 純矢(住友電気工業株式会社)
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会議名 :
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The 47th European Conference and
Exhibition on Optical Communication(ECOC 2021)
|
開催期間:
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2021年9月13日−16日
|
開催場所:
|
Palais de I’Atlantique(Bordeaux,フランス)+ Online
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-要 約-
ECOC 2021にて報告された光ファイバ関連のトピックスを報告する。空間分割多重に関する報告が半数を占めており,その中でもマルチコアファイバに関しては,データセンタスイッチ間通信や,高密度ケーブル化に際した光学特性の調査といった実用化を想定した報告が印象的だったほか,伝送用シングルモードファイバや増幅用ファイバについても報告された。また,微細構造ファイバに関する近年の研究の進展も報告された。
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(2021年11月2日配信)
(2021-No.28) 光情報通信
テーマ:基幹光伝送
ECOC 2021ショート速報
中島 久雄(富士通株式会社)
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会議名 :
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The 47th European Conference and Exhibition
on Optical Communication(ECOC 2021)
|
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開催期間:
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2021年9月13日−16日
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開催場所:
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Palais de I’Atlantique(Bordeaux,フランス)+ Online
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-要 約-
2021年9月13日~16日に,フランスのボルドーにてオンサイトとオンラインのハイブリッド会議の形で開催されたECOC 2021にて発表・議論された基幹光伝送分野の研究開発成果から,特徴的な研究動向を中心に報告する。1 Tb/sや100 GBdを超える高速・大容量光伝送に向かう傾向に変わりはないが,それらを直接言及する論文発表は少なかった印象受けた。一方で,次世代の高速・大容量光伝送を実現するためのデバイス技術,信号処理技術,性能・設計最適化技術の発表が多くみられ,着実な研究開発が行われている。
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(2021年11月15日配信)
(2021-No.29) 情報処理フォトニクス
テーマ:光技術の広がり
ISOM’21ショート速報
齊藤 公博(近畿大学工業高等専門学校)
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会議名 :
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International Symposium on Imaging,
Sensing, and Optical Memory 2021(ISOM'21)
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開催期間:
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2021年10月3日−6日
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開催場所:
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Online
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-要 約-
ISOM’21が2021年10月3日から6日の4日間にわたり開催された。当初神戸商工会議所でのハイブリッド開催で進んでいたが緊急事態宣言の延長により完全Onlineとなった。発表件数は74件,参加者数は100名も昨年とほぼ同様であった。光記録,ホログラフィー,イメージング,センシング,光情報処理,特別セッションではARディスプレイやメタマテリアルまで先端技術も含めた幅広い光技術分野の発表となった。2017年にスコープを光ストレージから広げ,光技術の時流に沿って堅実に投稿・参加者を維持している状況である。
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(2021年 11月15日配信)
(2021-No.30) 光UI・IoT
テーマ:MR・AR
ISMAR2021ショート速報
松本 啓吾(東京大学大学院情報理工学系研究科)
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会議名 :
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IEEE International Symposium on Mixed
and Augmented Reality 2021(ISMAR 2021)
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開催期間:
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2021年10月4日−8日
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開催場所:
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オンライン
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-要 約-
IEEE
International Symposium on Mixed and Augmented Reality(ISMAR)は複合現実感に関する国際会議であり,今年も昨年に引き続きオンライン(イタリア,バーリ)にて開催され,44の国と地域から547名が参加した。ジャーナルトラックのオーラル発表24件(採択率19.67%),カンファレンストラックのオーラル発表56件(採択率23.6 %),ポスター発表70件,デモ発表14件が報告されている。ヘッドマウントディスプレイ自体のハードウェア寄りの研究や応用例などMR/AR/VR分野の幅広いテーマの研究が取り組まれている。本稿では,ISMAR
2021の概要および受賞発表を中心に最新の研究を紹介する。
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(2021年 11月18日配信)
(2021-No.31) 光材料・デバイス
テーマ:光デバイス
ISLC 2021ショート速報
石井 啓之(古河電気工業株式会社)
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会議名 :
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27th International Semiconductor
Laser Conference(ICLC 2021)
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開催期間:
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2021年10月10日−14日
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開催場所:
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Potsdam, Germany + online(hybrid)
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-要 約-
半導体レーザに特化した国際会議であるISLC 2021にオンライン参加したので,注目した発表に関して紹介する。応用先としては,光通信のみならずLiDAR(Light Detection and Ranging)等の光計測,加工,医療など幅広く,扱う波長帯も紫外域からTHz領域へと幅広いが,各応用領域において半導体レーザの着実な特性改善が報告された。主なキーワードとしては,オン・シリコン,フォトニック・クリスタル,フォトン・フォトン共鳴などが挙げられる。LiDAR応用の高出力化,通信用レーザ技術の他波長帯への応用の報告例が数多くみられた。
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(2021年11月18日配信)
(2021-No.32) 光UI・IoT
テーマ:ユビキタス技術と画像関連技術
UbiComp/ISWC 2021
三浦 貴大(産業技術総合研究所)
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会議名 :
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The 2021 ACM International Joint
Conference on Pervasive and Ubiquitous Computing(UbiComp'21)/The 2021 ACM International Symposium on Wearable Computers(ISWC’21)
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開催期間:
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2021年9月21日−26日
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開催場所:
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オンライン
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-要 約-
モバイル・ユビキタス技術に関する国際会議であるUbiComp/ISWC 2021に関して報告する。特に今回の学会運用形態や採択率などの他,キーノート講演の内容を述べる。その後,画像関係ないしは隣接領域の技術を用いた研究について,「Public display & AR/VR」,「Human
activity recognition」,「Localization and Motion
Tracking」,「Cognition and Human Behavior」のセッションでの発表内容を概説する。
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(2021年 11月18日配信)
(2021-No.33) 光加工・計測
テーマ:レーザ加工
ICALEO 2021ショート速報
鷲尾 邦彦(パラダイムレーザーリサーチ)
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会議名 :
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40th International Congress on
Applications of Lasers & Electro-Optics(ICALEO
2021)
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開催期間:
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2021年10月18日−20日
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開催場所:
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オンライン
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-要 約-
ICALEOは,LIA(米国レーザ協会)の主催により年1回開催されるレーザ加工分野では世界最大級の国際会議である。COVID-19対応のため,昨年に引き続いてオンラインにて開催されたが,会期は1日増え,3日間開催された。会期中の総講演数は,オーラル講演119件,ポスター講演14件,計133件であった。講演件数では,昨年2位に後退したドイツが今年は1位(46件)に復活し,米国が2位となった。また,フランスが3位に順位を上げ,日本は中国と並んでの4位となった。銅のヘアピン溶接や蓄電池の溶接など,電動化の動きに対応した講演が目立った。AI技術を活用したレーザ加工に関する講演が増えてきている。
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(2021年 12月2日配信)
(2021-No.34) 光エネルギー
テーマ:光エネルギー
NFM21ショート速報
藤井 克司(理化学研究所)
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会議名 :
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nanoGe Fall Meeting 2021(NFM21)
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開催期間:
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2021年10月18日−22日
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開催場所:
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Online
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-要 約-
nanoGe
Meetingは毎年春,秋,二回の開催であり,太陽光エネルギー利用とそれに関連する材料物性を中心とした会議として構成されている。内容的に有機太陽電池なども含まれるが,ここでは本会議のもう一つの主題である太陽光をエネルギー貯蔵可能な化学物質(水素,アンモニア,二酸化炭素還元物質など)へ電気化学反応を用いて変換する技術について要約する。最近はその変換効率の観点から,太陽光を直接化学物質へ変換する検討はほぼ影を潜め,太陽電池を用いて電気エネルギーに変換したのちにエネルギー貯蔵可能な化学物質へ変換する技術の検討が大勢を占めている。本会議ではこの中でも,ここ数年でその電流密度が飛躍的に向上している二酸化炭素還元の電流密度向上手法やその反応メカニズム解析に注目が集まっている状況の報告が顕著であった。
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(2021年 12月2日配信)
(2021-No.35) 光材料・デバイス
テーマ:光通信用デバイス
ECOC 2021ショート速報
梅木 毅伺,風間 拓志(日本電信電話株式会社)
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会議名 :
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47th European Conference and
Exhibition on Optical Communication(ECOC 2021)
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開催期間:
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2021年9月13日−16日
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開催場所:
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Bordeaux,フランス+ Online
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-要 約-
本稿では,2021年9月13日から開催された光ファイバ通信技術に関する国際会議ECOC 2021について報告する。長距離光通信向けデバイスを中心に全体動向および著者らの注目した講演について紹介する。
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(2021年 12月2日配信)
(2021-No.36) 光UI・IoT
テーマ:脳血流計測
fNIRS 2021ショート速報
安藤 貴真(パナソニック株式会社)
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会議名 :
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Society of fNIRS Virtual Conference
2021(fNIRS 2021)
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開催期間:
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2021年10月18日−22日
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開催場所:
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Virtual
Conference
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-要 約-
本会議は,脳の活動を非侵襲で計測可能なfNIRS(functional Near-Infrared
Spectroscopy)の研究開発に関する国際会議であり,本年度はオンラインで開催された。fNIRSのハード開発では,高密度拡散光トモグラフィ(HD-DOT:High-Density Diffuse Optical
Tomography)のコンパクト化やワイヤレス化の流れが見られた。ウェアラブル性が向上したため,乳幼児の家庭内での測定をはじめとするこれまで事例が多くない日常環境下といった自然な状態での計測の発表が目立った。また,頭皮血流などのアーティファクト除去に関するデータ解析手法では,ソフト処理のみで高い効果が得られる方法が提案された。
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(2021年 12月20日配信)
(2021-No.37) 光材料・デバイス
テーマ:シリコンフォトニクスデバイスの集積技術
GFP2021ショート速報
コン グアンウエイ,山田 浩治(産業技術総合研究所)
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会議名 :
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2021 IEEE Group IV Photonics
Conference(GFP2021)
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開催期間:
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2021年12月7日−10日
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開催場所:
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Virtual
Conference
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-要 約-
2021年のGFPは12月7日−10日にオンラインで開催され,約180名が参加登録,100件程度の発表があり,例年通りの規模であった。シリコンフォトニクスは光通信・光インタコネクト製品化へ展開している段階であるが,今回の会議ではこの種の発表は減り,デバイスや回路の高性能化や高機能化,そして様々な新規応用を目指した,異種材料集積技術,新デバイス構造,新トポロジー等に関する開拓研究の発表が多かった。
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(2021年 12月20日配信)
(2021-No.38) 光UI・IoT
テーマ:ディスプレイデバイス
IDW ’21ショート速報
文 宗鉉(静岡大学)
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会議名 :
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The 28th International Display
Workshops(IDW '21)
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開催期間:
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2021年12月1日−3日
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開催場所:
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Virtual
Conference
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-要 約-
電子情報ディスプレイ分野で最先端の研究成果が報告される国際会議であるIDW ’21は,新型コロナウイルスの感染拡大に伴い,昨年IDW ’20と同様のオンライン形式での開催となった。世界中から多くの参加者が集まり,電子情報ディスプレイデバイスに関する幅広いトピックについて議論が交わされた。様々なトピックがある中で,次世代ディスプレイ技術で期待されているマイクロLEDディスプレイ技術及び量子ドットディスプレイ技術は多くの報告があり関心の高さが伺われた。ディスプレイ技術を発展させることはもちろんであるが,他分野の技術との融合によって新たな展開を生みだしていくことの重要性が感じられた。
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(2022年 1月7日配信)
(2021-No.39) 光エネルギー
テーマ:化合物薄膜太陽電池
PVSEC-31ショート速報
山田 明(東京工業大学)
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会議名 :
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The 31st International Photovoltaic
Science and Engineering Conference
(PVSEC-31)
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開催期間:
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2021年12月13日−15日
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開催場所:
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Sydney,
Australia + online
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-要 約-
PVSEC-31が,オーストラリアをホスト国として2021年12月13日〜15日,シドニーにて開催された。参加者は568名,32カ国から252件の発表があった。COVID-19で投稿件数が減少したため,会期が3日間に短縮されてしまい,いくぶん物足りない国際会議ではあった。また,太陽電池の材料別発表件数などは報告されなかった。化合物薄膜太陽電池としては,硫化物系カルコパイライト材料,ペロブスカイトとのタンデム太陽電池,First Solarが次なる高効率化技術としてAsドープに注目していることが今回の話題であると感じた。
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(2022年 1月12日配信)
(2021-No.40) 光UI・IoT
テーマ:ディスプレイとUI
IDW ’21ショート速報
長谷川 雅樹(華為技術日本株式会社)
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会議名 :
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The 28th International Display
Workshops(IDW '21)
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開催期間:
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2021年12月1日−3日
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開催場所:
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Virtual
Conference
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-要 約-
昨年に引き続きCOVID-19のためにリモートで行われたIDW ’21では,Keynoteの一つで5Gによって可能となるAR/VR/MR(XR)を活用したバーチャルによるサービスやエンターテイメントの紹介がなされ,昨年から始まった生活様式の大きな変化を表していた。トピカルセッションではAIとスマートシティが取り上げられ,IDWでカバーする範囲がデバイスや材料の技術中心から画像処理やシステム技術にシフトしていくスピードがますます加速していた。
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(2022年 3月1日配信)
(2021-No.41) 情報処理フォトニクス
テーマ:ナノフォトニクス
2021 MRS Fall Meetingショート速報
田中 拓男(理化学研究所)
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会議名 :
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The 2021 Materials Research Society
Fall Meeting
(2021 MRS Fall Meeting)
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開催期間:
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Onsite:
2021年11月29日−12月2日,
Virtual:
2021年12月6−8日
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開催場所:
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Hynes
Convention Center & Sheraton Boston Hotel(Boston,MA,米国)+Virtual
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-要 約-
MRS Meetingは物質科学全般にわたる広い科学分野を取り扱う国際会議で,年2回春と秋に開催されており,Fall Meetingはその秋学会である。今年度の秋学会は,新型コロナウイルスの影響で対面とオンラインの時期をずらせるハイブリッド型の開催となった。当然日本からの現地参加は叶わずオンラインでの参加となった。ネット上に参加者数の統計情報が掲載されていないので実態は不明であるが,プログラムから講演数等をカウントした限りでは,参加者は減少したようである。
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(2022年4月6日配信)
(2021-No.42) 情報処理フォトニクス
テーマ:光インターコネクト
OFC 2022ショート速報
鈴木 恵治郎(産業技術総合研究所)
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-要 約-
世界最大規模の光通信に関する国際会議と展示会であるOFC 2022にて発表された,光インターコネクトに関連する発表を中心に報告する。今回は現地開催とzoomを利用したリモート発表のハイブリッド形式で開催された。筆者はリモートでの参加であったが,質疑応答の様子などから,前回とは異なり現地で参加している人数もそれなりにいるように感じられた。本報告では,光トランシーバ,スイッチASICへの光インタフェースのコパッケージ技術,シリコンフォトニクスによる光集積技術などについてまとめる。個人的にはco-packed opticsの完成度の高さや,シリコンフォトニクスファウンドリにおいてレーザ等の能動素子のメニューが整備され,当たり前の技術になっている様子が印象的だった。
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(2022年4月6日配信)
(2021-No.43) 光情報通信
テーマ:光ネットワーク
OFC 2022ショート速報
東森 一晃,田中 貴章(日本電信電話株式会社)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exposition 2022
(OFC 2022)
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開催期間:
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2022年3月6日−10日
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開催場所:
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San Diego Convention Center(San Diego,CA,米国)+ Online
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-要 約-
COVID-19 の影響が続くなか,現地/バーチャルのハイブリッド形式で開催されたOFC 2022における光ネットワークの技術動向を報告する。ここ数年議論されているオープン化や機械学習適用は依然として活発であり,伝送品質推定技術の向上による低マージン化やそれらを統合するSDNによる自動化の取り組みも多くみられた。大容量化の観点では,帯域拡大や空間多重化の話が多くみられた。センシング技術では海底ケーブルでの地震検波などで大きな進展がみられた。
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(2022年4月6日配信)
(2021-No.44) 光情報通信
テーマ:光ファイバ
OFC 2022ショート速報
大関 真生(株式会社フジクラ)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exposition 2022
(OFC 2022)
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開催期間:
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2022年3月6日−10日
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開催場所:
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San Diego Convention Center(San Diego,CA,米国)+ Online
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-要 約-
OFC 2022にて報告された光ファイバ関連のトピックスを報告する。ファイバセンシングとホローコアファイバに関する報告が多く,これらが今年の光ファイバ研究のトレンドであると感じた。ホローコアファイバは,伝送損失が通信に使える水準にまで下がりつつあり,今後は実用化に向けた研究が多く報告されると期待される。空間多重技術としては,マルチコアファイバと細径ファイバの両方が議論された。実用化へのハードルでは更なる細径ファイバの方が低いように感じたが,細径化の限界が見えつつあるように思えた。
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(2022年4月6日配信)
(2021-No.45) 光情報通信
テーマ:光アクセス
OFC 2022ショート速報
田中 和樹(株式会社KDDI総合研究所)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exposition 2022
(OFC 2022)
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開催期間:
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2022年3月6日−10日
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開催場所:
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San Diego Convention Center(San Diego,CA,米国)+ Online
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-要 約-
2022年3月6日〜10日に米国現地とWebリモート参加のハイブリッドで開催されたOFC 2022における光アクセス関連のトピックスを紹介する。本会議では,第5世代移動通信システム(5G)やBeyond 5G収容を可能とする大容量のTDM-PON(Time Division Multiplexing
Passive Optical Network)やRoF(Radio over Fiber)に関する多くの発表がなされた。50G
TDM-PONの上り伝送,5G基地局を接続したフィールド試験,波長あたり200〜300 Gbit/sのコヒーレントPON,1 Tbit/s超のA-RoF(Analog RoF)ベース MFH(Mobile Fronthaul),光と360 GHz〜430 GHz無線の100 Gbit/s超シームレスリアルタイム伝送等が注目を集めた。
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(2022年4月6日配信)
(2021-No.46) 光情報通信
テーマ:基幹伝送
OFC 2022ショート速報
竹下 仁士(日本電気株式会社)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exposition 2022
(OFC 2022)
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開催期間:
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2022年3月6日−10日
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開催場所:
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San Diego Convention Center(San Diego,CA,米国)+ Online
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-要 約-
2022年3月6〜10日に,米国サンディエゴにてOFC 2022が開催された。OFC 2022にて発表・議論された光基幹伝送分野の研究開発成果から,特徴的な研究動向を中心にまとめる。高速大容量化傾向に変わりはない。信号ボーレートは200 GBaudに迫る勢いで高速化しており,空間多重技術では非結合型マルコチアファイバを使った商用海底光ケーブルや,結合型マルチコアファイバを用いたリアルタイム伝送実現が報告されるなど,大容量化に向けた着実な進展がみられた。
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(2022年4月6日配信)
(2021-No.47) 光材料・デバイス
テーマ:通信用光デバイスモジュール関連
OFC 2022ショート速報
鹿間 光太(日本電信電話株式会社)
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会議名 :
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The Optical Fiber Communication
Conference and Exposition 2022
(OFC 2022)
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開催期間:
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2022年3月6日−10日
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開催場所:
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San Diego Convention Center(San Diego,CA,米国)+ Online
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-要 約-
本稿では,2022年3月6日から開催された光ファイバ通信技術に関する国際会議OFCについて報告する。通信用光デバイスモジュールを中心に全体動向および筆者の注目した講演について紹介する。
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