平成27年度 国際会議速報

(2016年4月14日更新)
(2015年 4月22日掲載)
(H27-No. 1)光エネルギー
テーマ: 太陽光−化学エネルギー変換
SolarFuel15ショート速報
藤井 克司(東京大学)
会議名 :International Conference on Light Driven Water Splitting Using Semiconductor Based Devices
開催期間 :2015年 3月10日−13日
開催場所 :Barcelo Illetas Albatros (Mallorca, Spain)

*要 約*
 SolarFuel15は今年4回目となる太陽光エネルギーを化学エネルギーに 変換する技術について議論する会議である。今回は会場の関係か、通常 夏に開催されているところ、3月開催であった。いまだ実現されていると は言えない、本当の意味での太陽光−化学エネルギー変換に対する有望な 技術を議論する数少ない会議といえる。参加者は120名弱で、昨年に比べ 2倍近い人数となり、日程も半日程度延長されたが、以前と変わらず招待 講演を中心に構成されている。光電気化学的なエネルギー変換としては、 Siをp型、BiVO4をn型としたタンデムタイプが最も有望視されており、 最近大きな変化はない。水素生成の経済性についての議論もあるが、 電極‐電解液間のキャリア移動や反応メカニズムの解析について、かなり 多くの議論がなされていることは印象的であった。
(2015年 4月30日掲載)
(H27-No. 2)光エネルギー
テーマ: 化合物薄膜太陽電池
2015MRS Springショート速報
山田 明(東京工業大学)
会議名 :2015 MRS Spring Meeting & Exhibit
開催期間 :2015年 4月 6日−10日
開催場所 :Moscone West Convention(San Francisco、CA、米国)

*要 約*
 2015年春のMRS会議の報告をまとめた。材料系としては、 Cu(InGa)Se2(CIGS)、Cu2ZnSn(SSe)4(CZTSSe)、CdTeを取り上げている。 各太陽電池とも変換効率向上に関しては報告がなかったが、材料開発か らみて興味深い報告が多くなされた。CIGSに関してはドイツのZSWより、 世界最高効率21.7 %に対して製膜後のNaFあるいはKF処理が果たした役 割が、CdTeに関しては米国のファーストソーラより、裏面の最適化、 キャリア寿命の向上、バンドギャップ制御により変換効率を20 %台から 21.5 %まで向上させてきた経緯が報告された。その他、各研究機関より 粒界等の評価を通した効率向上のメカニズム、新しい高効率化技術の提 案がなされた。
(2015年05月08日掲載)
(H27-No. 3)光エネルギー
テーマ: 集光型太陽光発電
CPV-11ショート速報
西岡 賢祐(宮崎大学)
会議名 :11th International Conference on Concentrator Photovoltaic Systems
開催期間 :2015年4月13日−15日
開催場所 :Aix-les-Bains Congress Center (Aix-les-Bains、フランス)

*要 約*
 CPV-11は、集光型太陽光発電に関連する技術に特化した内容に関する 国際会議である。22か国より235名の参加者が集い活発な議論が行われ た。Soitec社より集光型太陽電池の変換効率46 %、Fraunhofer研究所 より集光型太陽電池モジュールの変換効率36.7 %が報告された。集光型 太陽電池やモジュール技術だけでなく、集光型太陽光発電システムの信 頼性評価や高日照条件地域におけるマーケットについても活発な議論が 行われた。
(2015年06月02日掲載)
(H27-No. 4)光無機材料・デバイス
テーマ: 光デバイス・材料
CLEO2015ショート速報
諸橋 功(情報通信研究機構)
会議名 :Conference on Lasers and Electro-Optics 2015
開催期間 :2015年5月11日−15日
開催場所 :San Jose Convention Center(San Jose, CA, USA)

*要 約*
 レーザおよびフォトニクス関連の非常に規模の大きい国際会議である CLEO2015に参加し、最新技術を調査した。今回は1,700件を超える講 演と、6人のノーベル賞受賞者を含む8人のプレナリー講演があった。 一般講演全体の中でも、大規模集積を目指した光デバイスに関する講 演が多数あり、それらに関連するセッションは聴講者も多く、関心の 高さが窺えた。本稿では、主にシリコンフォトニクスに関連した講演 の中から、筆者が気になったものを報告する。
(2015年06月02日掲載)
(H27-No. 5)光エネルギー
テーマ:化合物薄膜太陽電池
E-MRS2015Sショート速報
田島 伸(豊田中央研究所)
会議名 :E-MRS 2015 spring meeting
開催期間 :2015年5月11日−15日
開催場所 :Congress Center (Grand Palais) in Lille, France

*要 約*
 E-MRS 2015 spring meetingの聴講内容を報告する。材料系としては、 CIGS系(Cu(In,Ga)Se2)、CZTS系(Cu2ZnSnS4, Cu2ZnSnSe4など)と その他のカルコゲン化合物系を取り上げている。これらの中で、変換 効率や特性の向上としては、@ソーラーフロンティアの杉本らから CIGS系サブモジュールでη=18 %、A豊田中研の田島らからSeを含ま ないCu2ZnSnS4セルでη=9.4 %およびVoc=0.81 V、の報告があり、 関係者の関心を引いていた。全体的に、プロセスコストの低減を狙っ た液相法による光吸収層の成膜技術の開発やフレキシブル基板の利用 に関する報告が多かった印象を受けた。また、最近の「マテリアルゲ ノムイニシアティブ」の影響を受けてか、第一原理計算とコンビケミ を活用した既存材料の改良や新規材料探索が活発になりつつあるよう に思えた。
(2015年06月12日掲載)
(H27-No. 6)情報処理フォトニクス
テーマ:ホログラフィ
DH2015ショート速報
田原 樹(関西大学)
会議名 :Digital Holography & 3-D Imaging (DH) 2015
開催期間 :2015年5月24日-28日
開催場所 :Shanghai Institute of Optics and Fine Mechanics(上海、中国)

*要 約*
 2015年5月に中国上海のShanghai Institute of Optics and Fine Mechanics にて開催された国際会議DH2015において、ディジタルホロ グラフィ、3次元画像計測・表示技術に関する研究発表の動向をまとめ る。ディジタルホログラフィ、計測技術においては、強散乱体を通した 物体の3次元画像再生技術や、顕微鏡応用、3次元的分解能向上などが 報告され、全体を通してそれらの実現に計算機処理技術が重要な役割を 担っている。3次元画像表示技術においては、表示技術を用いたインタ ラクティブなシステムとしてより高い臨場感を与える試みや、新規ディ スプレイ方式の提案、高速イメージングに向けた研究など、盛んに研究 されている様子が示されている。
(2015年06月19日掲載)
(H27-No. 7)光加工・計測
テーマ:微細加工及びマクロ加工
LAMP2015ショート速報
岡本 康寛(岡山大学)
会議名 :The 7th International Congress on Laser Advanced Material Processing
開催期間 :2015年5月26日-29日
開催場所 :北九州国際会議場(北九州市、日本)

*要 約*
 LAMP2015は微細加工のLPM会議とマクロ加工のHPL会議から構成されて おり、微細加工の発表件数が多数を占めるが、前回のLAMP2013と比較 するとマクロ加工の発表件数が増えていた。昨年のLPMに引き続いて ナノパーティクルやナノパターニングに関するスペシャルセッションが 設けられていたことに加え、ハイブリッドフェムト秒レーザ加工に代表 されるナノサイズの加工を目指したプロセスに関する取り組みが報告さ れ、加工スケールの微細化の進展が感じられた。マクロ加工では3D プリンティングの名称で脚光をあびているAdditive Manufacturingに 関する講演もあったが、それ以上に高出力固体レーザの開発により実用 展開の進んでいる溶接に関する講演と議論が活発であったように思う。
(2015年06月22日掲載)
(H27-No. 8)光ユーザインタフェース
テーマ:ユーザインタフェース
SID2015ショート速報
長谷川 雅樹(メルク)
会議名 :Society of Information Display Conference 2015
開催期間 :2015年5月31日-6月5日
開催場所 :San Jose Convention Center (San Jose、USA)

*要 約*
 Augumented Reality(AR)が身近なものになる。インテルはリアルセ ンスという赤外線プロジェクション、カメラ、マイクが一体となった、 幅5 mm,長さ5 cmほどのモジュールをPCやタブレットに搭載して、 ARをPCやタブレットの世界で実現させようとしている。また、安価 なディスプレイの大型化、自由な形状技術、ヘッドアップディスプレ イの発達によって、車のユーザインターフェースが大きく変わろうと している。デバイスの発達によって、これまで創造の世界でしかなかっ た機械と人間のやりとりが、間もなく現実となろうとしていることを 実感させる会議であった。
(2015年06月29日掲載)
(H27-No. 9)光加工・計測
テーマ:最新ファイバレーザ技術
CLEO-Europe2015ショート速報
藤本 靖(大阪大学)
会議名 :The Conference on Lasers and Electro-Optics/Europe and the European Quantum Electronics Conference 2015
開催期間 :2015年6月21日-25日
開催場所 :The International Congress Centre (ICM Munich, Germany)

*要 約*
 CLEO/Europe-EQECは、隔年で開催される光関連のヨーロッパ最大規模の 国際会議であり、併催される幾つかの会議、展示会を目的に世界各地の 光関連研究者が一同に集い、それぞれの研究報告、最新の情報収集等行 う。この学会での報告は、その時点での最先端光技術であり、トレンド を知ることが可能である。本報告では最新ファイバレーザ技術を中心に 印象に残った講演について報告する。
(2015年07月03日掲載)
(H27-No.10)光ユーザインタフェース
テーマ:3D&ディスプレイシステム
SID2015ショート速報
奥村 治彦(東芝)
会議名 :Society of Information Display Conference 2015
開催期間 :2015年5月31日-6月5日
開催場所 San Jose Convention Center(サンノゼ、米国)

*要 約*
 今年のSIDは、デバイス的には有機ELを中心にフレキシブル技術が “巻き取る”から“伸びる(Stretchable)”にまで進化する一方で、 システム的には2Dから3D空間ディスプレイ、2D入力から3D入力に 進化する3Dインタラクティブ技術が注目された。
ここでは3D空間ディスプレイ、透明ディスプレイ、HUDを含めたAR ディスプレイ、3D空間入力を中心に、これらの3D関連で注目される 技術について紹介する。
(2015年07月07日掲載)
(H27-No.11)光エネルギー
テーマ:ハイブリッド有機太陽電池
HOPV15ショート速報
内田 聡(東京大学)
会議名 :International Conference on Hybrid and Organic Photovoltaics 2015
開催期間 :2015年5月10日-5月13日
開催場所 Angelicum(Rome、イタリア)

*要 約*
 毎年欧州で開催され年々規模が拡大しつつある「ハイブリッド有機太陽 電池国際会議(HOPV15)」に参加。結晶シリコンや化合物半導体薄膜系の いわゆる“無機系”ではない、有機系太陽電池に関して情報収集を行った。 とりわけ効率向上が著しい有機-無機ハイブリッド型のペロブスカイトに おいては遂にη=20.8 %が報告され、認証機関での報告も20.1 %を得るな ど、アモルファスシリコンを超えてCIGSに迫る勢いを見せている。会議 では更なる高効率化の可能性について議論が行われた。
(2015年07月09日掲載)
(H27-No.12)光ユーザインタフェース
テーマ:イメージセンサ
IISW2015ショート速報
近藤 亨(オリンパス)
会議名 :2015 International Image Sensor Workshop
開催期間 :2015年6月8日-11日
開催場所 Bilderberg Kasteel Vaalsbroek (Vaals、オランダ)

*要 約*
 IISWは2年に一度行なわれている、イメージセンサに特化したワーク ショップである。2年ごとに日本、ヨーロッパ、アメリカと順番に開催 しており、今回はヨーロッパ(オランダ)で開催された。参加者は 約170名であったが、参加枠に限りがあり、プレゼンター以外の一般 参加は募集開始から2日で枠が埋まったほどである。プレゼンテーション 60件、ポスター38件の発表があり、イメージセンサに関する位相差AF などの新機能、積層などの新技術、ノイズ低減・高速化に向けた検討 報告など幅広いテーマで活発な議論が行なわれた。
(2015年07月14日掲載)
(H27-No.13)光エネルギー
テーマ:結晶シリコン太陽電池
PVSC42ショート速報
小椋 厚志(明治大学)
会議名 :42nd IEEE Photovoltaic Specialists Conference
開催期間 :2015年6月14日-19日
開催場所 Hyatt Regency - New Orleans(New Orleans、LA、米国)

*要 約*
 アメリカ・ルイジアナ州のニューオーリンズで開催された IEEE PVSC 42 (42nd IEEE Photovoltaic Specialists Conference)より、Area4の結晶 シリコン太陽電池における発表論文を中心に紹介する。TOPConから派生し HITをも統合した、パッシベーテッドコンタクトとの概念が、会議を通じ ての大きなトピックスであった。太陽電池セル構造を、光吸収半導体層に 電子およびホールを選択的に収集する電極をそれぞれ配置するとの観点か ら見直し、理想的なバンド構造を希求したうえで新材料の提案が精力的に なされた。
(2015年07月17日掲載)
(H27-No.14)光無機材料・デバイス
テーマ:化合物半導体デバイス技術
CSW2015ショート速報
星 拓也(NTT)
会議名 :2015 Compound Semiconductor Week
開催期間 :2015年6月28日-7月2日
開催場所 University of California Santa Barbara(サンタバーバラ、CA、米国)

*要 約*
 今回のCSW2015においては、III-VチャネルMOSデバイスの課題点や、 よりアドバンストなTFET構造の提案・検証について多くの報告がなさ れた。また高いfmaxのHEMT技術に注目が集まった。GaN系については、 ビジネスに関連した報告が多数みられ、SiCなどの他のデバイスとの差 異化を意識されていた。電子デバイス技術のヘテロジニアスインテグ レーション技術に関しては、特にGaN系ICの集積化技術に注目した。 IV族材料で誘導放出を実現させたGeSn系材料について今後に期待する。
(2015年07月22日掲載)
(H27-No.15)光無機材料・デバイス
テーマ:光通信用デバイス
OECC2015ショート速報
中西 泰彦(NTT)
会議名 :The20th OptoElectronics and Communication Conference
開催期間 :2015年6月28日-7月2日
開催場所 Shanghai Everbright Convention Center(Shanghai、中国)

*要 約*
 2015年6月開催のOECC2015において報告された光デバイスに関して、 通信用デバイス特にデータセンタ用途の動向を中心にまとめる。
100GbE向けではより小型・低消費電力化が進んでいる様子がうかがえ、 次世代のイーサネット規格である400GbEに向けたデバイスについての 報告もなされた。
(2015年07月30日掲載)
(H27-No.16)光有機材料・デバイス
テーマ:フレキシブルエレクトロニクス
ISFOE15ショート速報
中島 伸一郎(日本航空電子工業)
会議名 :8th International Symposium on Flexible Organic Electronics
開催期間 :2015年7月6日-9日
開催場所 :Porto Palace Conference Centre & Hotel(Thessaloniki、ギリシャ)

*要 約*
 ISFOE15は、その名のとおり有機化合物をベースとするフレキシブル エレクトロニクスをテーマとした会議と展示会である。以下に述べる とおり、本会議ではFP7等に関わるエネルギー分野の欧州プロジェク トに関与するテーマの報告が数多くなされ、とりわけ印刷等の方法で フレキシブルな電極・配線・半導体を作製し、有機薄膜太陽電池デバ イスを構築する報告が目立っていた。共同研究は国ごとに役割分担が なされており、材料やプロセス開発などの基礎研究はドイツ・フラン ス・オランダなどが主導し、一方、ポルトガルやギリシャ等の南欧チー ムが大面積デバイスを構築するためのインフラ開発およびそのインフ ラを用いたデモンストレーションなどを活発に行っているように感じた。
(2015年08月21日掲載)
(H27-No.17)光加工・計測
テーマ:3Dプリンタ
SFFS2015ショート速報
萩原 正(アスペクト)
会議名 :26th Annual International Solid Freeform Fabrication Symposium
開催期間 :2015年8月10日-12日
開催場所 :AT&T Executive Conference Center, The University of Texas at Austin(Austin, Tx, 米国)

*要 約*
 3Dプリンタで製作した部品は、従来は試作用途が大半であったが、現在 は最終製品に直接に適用するための取組が進みつつある。ここ数年はレー ザが照射された瞬間にどのような現象が起きているのかメカニズムを把握 するためのインプロセスモニタリングに関する研究が多く見られた。しか し、今年はさらにそれを進めて、そのモニタ結果から製品の出来映えの予 測や、製品の品質を均一化するためのフィードバック制御への適用といっ た研究が増えてきた。いよいよ最終製品への適用が始まる兆しが見えてき たと感じた。
(2015年08月26日掲載)
(H27-No.18)情報処理フォトニクス
テーマ:光メモリ
ODS2015ショート速報
片山 龍一(福岡工業大学)
会議名 :Optical Data Storage 2015
開催期間 :2015年8月9日
開催場所 :San Diego Convention Center(San Diego、CA、米国)

*要 約*
 本会議における発表内容は大半がホログラフィックメモリに関するもの であり、記録媒体や光学系からシステムに至るまで多様な発表がなされ た。その中でも、同分野をリードする米国のAkonia Holographics社か らの、4つの要素技術の組み合わせによりトップデータとして記録密度 2.2 Tbit/inch2を実証したという発表が最も注目された。業務用アーカ イブストレージ市場における磁気テープの性能を凌駕するロードマップ も示された。同社を始めとした企業から近い将来にホログラフィックメ モリが実用化されることにより、現在は下火となっている光メモリ分野 の研究開発が再び活発化することを期待したい。
(2015年08月28日掲載)
(H27-No.19)光ユーザインタフェース
テーマ:画像系デバイス
SIGGRAPH2015ショート速報
渡辺 尚志(パナソニック)
会議名 :The 42nd International Conference and Exhibition on Computer Graphics and Interactive Techniques
開催期間 :2015年8月9日-13日
開催場所 :ロサンゼルスコンベンションセンター(米国、ロサンゼルス)

*要 約*
 SIGGRAPH(シーグラフ)は、アメリカコンピュータ学会のコンピュータ グラフィックス分科会)が主催する世界最大のコンピュータグラフィック スに関する国際学会。画像系の新しいハードウェア技術(カメラ、ディ スプレイ、HMD、3Dプリンタ)に関する発表を中心に学会の概要について 報告する。
(2015年09月10日掲載)
(H27-No.20)光無機材料・デバイス
テーマ:窒化物半導体
ICNS-11ショート速報
横川 俊哉(山口大学)
会議名 :The 11th International Conference on Nitride Semiconductors
開催期間 :2015年8月31日-9月4日
開催場所 :Beijing International Convention Center (Beijing, China)

*要 約*
 ICNSは、隔年で開催される窒化物半導体関連の代表的な国際会議であり、 昨年この分野の青色発光ダイオードの技術によりノーベル物理学賞が受賞 されたこともあり、大変な盛況ぶりであった。今回はノーベル賞受賞者で ある名古屋大学天野教授、カリフォルニア大学中村教授のプレナリーに始 まり、発光ダイオードのみならず窒化物半導体関連の最先端光デバイスや 電子デバイス技術が報告され、最新の技術動向を知ることができる。本報 告では窒化物半導体の材料・デバイスを中心に主な話題について報告する。
(2015年09月16日掲載)
(H27-No.21)光無機材料・デバイス
テーマ:SiおよびIV族系フォトニクス
12thGFPショート速報
山田 浩治(産業技術総合研究所)
会議名 The 12th International Conference on Group IV Photonics
開催期間 :2015年8月26日−28日
開催場所 :Pinnacle Vancouver Harbourfront Hotel(Vancouver、カナダ)

*要 約*
 本会議はIV族元素、特にシリコンを主材料とするフォトニクスを専門に 扱う国際会議であり、今回第12回がバンクーバーで開催された。総発表 件数は115件で、通常のオーラルおよびポスターセッションに加え、イン ダストリフォーラムが設定され、基礎研究から産業展開まで幅広い分野に ついて議論がなされた。プレナリ講演で示されたように、大規模な産業展 開にむけたスケーラビリティが今回のキーワードであり、これに呼応した ように様々なスケーラブルなデバイス技術、実装技術、設計技術が報告さ れ、シリコンフォトニクスは既に研究フェーズから実用化開発フェーズに 移行していることが実感された。
(2015年09月29日掲載)
(H27-No.22)光無機材料・デバイス
テーマ:テラヘルツ
IRMMW-THz2015ショート速報
齋藤 伸吾(情報通信研究機構)
会議名 The 40th International Conference on Infrared, Millimeter, and Terahertz Waves
開催期間 :2015年8月24日〜28日
開催場所 :The Chinese University of Hong Kong(香港)

*要 約*
 ミリ波・赤外・テラヘルツ領域の国際会議である IRMMW-THz 2015 に参 加し、最新技術を調査した。今回は 600件近くの講演があり、光源やデ バイスの開発、分光やイメージング測定、テラヘルツ通信などの様々な 応用と多岐に渡る講演がなされた。地域柄からか、アジアからの参加者 が目立ち、講演内容からもアジアにおいても積極的な研究開発が行われ ていることが感じられた。その中でも、テラヘルツ波発生・検出技術、 テラヘルツ波を使ったイメージングのセッションの中で興味深いと感じ た講演を中心に報告する。
(2015年09月29日掲載)
(H27-No.23)情報処理フォトニクス
テーマ:相変化材料・デバイス
EPCOS2015ショート速報
須藤 祐司(東北大学)
会議名 European/Phase Change and Ovonics Symposium in 2015
開催期間 :2015年 9月7日〜8日
開催場所 :The Trippenhuis(Amsterdam、オランダ)

*要 約*
 EPCOSは、相変化材料の基礎科学および光ディスクといった応用に関して 議論する場として2001年より開催されている国際シンポジウムである。
現在では、相変化材料を用いた半導体上揮発性メモリへの実用が開始され、 相変化材料の光学物性のみならず電気物性に関する議論が盛んになってい る。今回のシンポジウムでは、相変化材料のアモルファス構造や相変化メ カニズムにおける最新の成果が発表された他、相変化材料を用いたナノス ケールディスプレイや全光上揮発性メモリ、テラヘルツ検出といった新規 応用に向けた研究成果と共に、新しい超格子相変化膜が報告されるなど活 発な議論がなされた。
(2015年10月13日掲載)
(H27-No.24)光エネルギー
テーマ:評価技術
EUPVSEC2015ショート速報
菱川 善博(産業技術総合研究所)
会議名 European PV Solar Energy Conference and Exhibition 2015
開催期間 :2015年 9月14日〜18日
開催場所 :CCH Congress Centre Hamburg(ハンブルク、ドイツ)

*要 約*
 欧州で毎年開催されている太陽光発電分野の国際会議であり、太陽光発電 に関する世界最大の会議である。会議への参加者は2,500名以上、発表論 文数は約1,300件(前回のアムステルダム会議は同約3,000 名、約1,500 件)であった。会議では結晶Si、薄膜太陽電池ともにデバイスの変換効率 向上、材料開発の技術とともに、PVシステムのモニタリング、発電データ 解析、発電量予測を中心に性能評価、信頼性評価に関する技術について盛ん に議論された。この会議は従来毎年9月に開催されていたが、来年は6月に Intersolar Europe展示会と同時に開催される予定である。ここでは筆者が 主に参加聴講した性能評価関係のトピックスについて述べる。
(2015年10月14日掲載)
(H27-No.25)光情報通信
テーマ:光ファイバ
ECOC2015ショート速報
林 哲也(住友電気工業)
会議名 41st European Conference and Exhibition on Optical Communication
開催期間 :2015年 9月27日〜10月1日
開催場所 :Feria Valencia(バレンシア、スペイン)

-要 約-
 ECOC2015における光ファイバ関連の注目トピックスを紹介する。将来的 なキャパシティ・クランチへの対応の為に空間多重関連の研究が引き続き 活発に報告されており、光ファイバ1本当たりの空間モード数の更なる増 大に関する報告や、ファイバ伝送容量の記録を更新するマルチコアファイ バの報告などが行われた。また、微細構造ファイバに関する近年の研究の 進展なども報告された。
(2015年10月15日掲載)
(H27-No.26)光情報通信
テーマ:光ネットワーク
ECOC2015ショート速報
吉兼 昇(KDDI研究所)
会議名 41st European Conference and Exhibition on Optical Communication
開催期間 :2015年 9月27日〜10月1日
開催場所 :Feria Valencia(バレンシア、スペイン)

-要 約-
 2015年9月27日から10月1日にかけて、スペインのバレンシアで開催さ れたECOC2015における光ネットワーク関連分野の動向について報告する。 今年のECOCでは、ここ数年のトレンドと同様に、SDN(Software-Defined Networking)/NFV(Network Function Virtualization)関連技術、データ センタネットワーク関連技術およびエラスティック光ネットワーク関連技 術の発表が活発に行われた。NFV技術の光ネットワークにおけるアプリケー ション提案や複数ドメインネットワークを協調制御するネットワークオー ケストレーション技術等が注目を集めると共に、トランスポートネットワー ク装置のDisaggregation化に関する検討が、徐々にではあるが進展しつつ あると感じられた。
(2015年10月16日掲載)
(H27-No.27)光情報通信
テーマ:光アクセス
ECOC2015ショート速報
西谷 隆志(三菱電機)
会議名 41st European Conference and Exhibition on Optical Communication
開催期間 :2015年 9月27日〜10月1日
開催場所 :Feria Valencia(バレンシア、スペイン)

-要 約-
 ECOC2015における発表の内、光アクセス関連のトピックスについて紹介 する。標準化がほぼ完了したNG-PON2に関しては、標準化と実用化の過渡 期と考えられ、今後のデバイスの小型化、システムLSIなど実用化に向け た報告に期待したい。一方で、無線基地局の光収容技術に関する発表が多 数行われ、特にアナログ無線信号の光伝送に関する報告が多い印象であっ た。また、NG-PON2の次の標準を見据えた技術として強度多値変調に関す る報告が増加しており、本会議でもポストデッドラインで2件が採択され た。今後の標準化動向も含めて、注目すべきトピックである。
(2015年10月16日掲載)
(H27-No.28)光情報通信
テーマ:基幹伝送
ECOC2015ショート速報
森 洋二郎(名古屋大学)
会議名 41st European Conference and Exhibition on Optical Communication
開催期間 :2015年 9月27日〜10月1日
開催場所 :Feria Valencia(バレンシア、スペイン)

-要 約-
 ECOC2015がスペインのバレンシアで開催された。本報告はECOC2015で 発表された研究成果の中から基幹伝送システムに関連する項目を伝える ものである。本会議では非線形効果の影響の解析及び非線形効果の補償・ 緩和技術に関する検討が多かった。また、伝送容量の世界記録に関する 成果も報告された。
(2015年10月16日掲載)
(H27-No.29)情報処理フォトニクス
テーマ:光インターコネクト
ECOC2015ショート速報
水谷 健二(光電子融合基盤技術研究所)
会議名 41st European Conference and Exhibition on Optical Communication
開催期間 :2015年 9月27日〜10月1日
開催場所 :Feria Valencia(バレンシア、スペイン)

-要 約-
 9月27日から10月1日までの5日間、スペインのバレンシアでECOC2015 が開催された。光インターコネクト関連では、データセンタやHigh Performance Computing(HPC)内の横方向トラフィック急増という課題に 対し多くの発表と議論がなされた。特に、高速光スイッチを用いて電気* 光変換なく高効率にデータを伝送する光回線スイッチシステム(OCS)に 注目が集まっていた。また、光送受信技術に関しては、次世代の 400GEther実現に向け、1チャネル当たり>50 Gbpsの高速伝送技術にも 注目が集まっていた。
(2015年10月16日掲載)
(H27-No.30)光無機材料・デバイス
テーマ:光デバイス
ECOC2015ショート速報
西 英隆(NTT先端集積デバイス研究所)
会議名 41st European Conference and Exhibition on Optical Communication
開催期間 :2015年 9月27日〜10月1日
開催場所 :Feria Valencia(バレンシア、スペイン)

-要 約-
 2015年9月開催のECOC2015において報告された光デバイスに関して、 Siフォトニクス関連デバイスの新規技術を中心に報告する。Siフォト ニクスデバイスでは、III-Vやポリマーといった異種材料集積技術が 着実に進展し、異種材料の特性を活かし高い性能を実証した講演が注 目を集めていた。
(2015年10月19日掲載)
(H27-No.31)光ユーザインタフェース
テーマ:プラクティカルユース
ISMAR2015ショート速報
酒田 信親(大阪大学)
会議名 The 14th International Symposium on Mixed and Augmented Reality
開催期間 :2015年 9月29日〜10月3日
開催場所 :福岡国際会議場(福岡市)

-要 約-
 ISMAR2015は複合現実感(MR)・拡張現実感(AR)に関する研究分野で最も 注目されている国際会議である。近年は、HMD(Head Mounted Display) を使った没入型のティピカルなAR/MR研究だけでなく、プロジェクタや スマートフォン等を表示系として使用するカメラ光軸とユーザの視線が 必ずしも一致しないSpatial ARの研究や、実用の中での課題解決といっ たプラクティカル研究が活発になっている印象を受けた。ここでは、 HMDを用いたティピカルなAR/MR研究、プロジェクタを導入したAR/MR 研究、AR/MRを利用したアプリケーションやシステムの研究を報告する。
(2015年10月27日掲載)
(H27-No.32)光有機材料・デバイス
テーマ:印刷エレクトロニクス
2015ICFPEショート速報
日下 靖之(産総研)
会議名 2015 International Conference on Flexible and Printed Electronics
開催期間 :2015年 10月21日〜23日
開催場所 :Taipei World Trade Center Nangang Exhibition Hall (南港展覧館)(台北、台湾)

-要 約-
 ICFPE 2015は印刷エレクトロニクスおよびフレキシブルエレクトロニクス に関する国際会議で、毎年アジア地区で開催されている。今年は、iMPACT (実装関係の国際会議)とTPCAショー(日本のJPCAに相当する実装関連 の展示会)と同時期に開催され、プレナリ等一部のセッションはジョイン トで行われた。台湾では、ITRIを中心にグラビアオフセット印刷の微細化 技術で先行しており、関連する多数の研究発表があった。またPolyeraの Woveや凸版印刷の電子棚札等、実用化に近いデバイス開発例に関する報告 もあり、多数の注目を集めた。印刷プロセスおよび印刷技術を活用したデ バイス例を中心に紹介する。
(2015年11月05日掲載)
(H27-No.33)光加工・計測
テーマ:レーザ加工
ICALEO2015ショート速報
鷲尾 邦彦(パラダイムレーザーリサーチ)
会議名 34th International Congress on Applications of Lasers & Electro-Optics
開催期間 :2015年 10月18日〜22日
開催場所 :Sheraton Atlanta Hotel (Atlanta、CA、米国)

-要 約-
 ICALEOは、LIA(米国レーザ協会)の主催により年1回開催されるレーザ 加工分野で世界最大級の国際会議である。ドイツからの講演件数が52件 と全体の25 %以上を占め、ドイツの突出ぶりが今年も顕著であった。今 年のプレナリーセッションのメインテーマは、レーザ加工の新領域の開 拓であり、バイオメディカル応用や5 μm帯の新たな産業用レーザなどに ハイライトが当てられた。なお、ICALEO 2015では、Congress Chair及び ミクロ加工会議のChairをいずれも女性が務め、オープニングプレナリー セッションの招待講演者が3名とも女性であったことや、最終日に発表さ れた優秀Student Paper Awardの第1位が英・Cambridge大の女学生であっ たことなどから、例年以上に女性の活躍ぶりが輝いて見えた。
(2015年12月08日掲載)
(H27-No.34)情報処理フォトニクス
テーマ:相変化材料・デバイス
PCOS2015ショート速報
桑原 正史(産総研)、山田 昇(京都大学)
会議名 The 27th Symposium on Phase Change Oriented Science
開催期間 :2015年 11月26日〜27日
開催場所 :熱海ニューフジヤホテル(熱海、日本)

-要 約-
 国際学会PCOSは、フェムト秒〜ナノ秒のレーザパルスや電流パルスによ り生じる「物質の可逆的相変化(構造変化)」を主な対象とし、メモリなら びにスイッチデバイス、相変化材料提案、相変化材料の構造解析、高速相 変化メカニズム等、基礎から応用まで広いテーマでの発表、討議が行われ る。PCOS2015では、低消費電力型の不揮発性固体メモリ(iPCM)と同材料 のトポロジカル絶縁体としての進捗、非ノイマン型コンピュータに向けた ニューロネットワークの基礎技術、サブピコ秒領域での相変化現象の究明 取組み等が注目を集めた。PCOS2015 oral awardには田中ら(阪大)の 「電子相変化エレクトロニクスのための強相間酸化物」、PCOS2015 poster awardには岡田ら(京大)の「Ge2Sb2Te5薄膜およびナノドットにおける 光誘起の格子ダイナミクス」が選ばれた。
(2015年12月25日掲載)
(H27-No.35)光ユーザインタフェース
テーマ:3D関連
IDW'15ショート速報
陶山 史朗、水科 晴樹(徳島大学)
会議名 The 22nd International Display Workshops
開催期間 :2015年12月9日〜11日
開催場所 :Otsu Prince Hotel(大津、日本)

-要 約-
 IDW’15は、22回目の開催となる国際ディスプレイワークショップである。 3D分野では、昨年より大きく上回った56件(口頭24件、ポスター32件) の発表がなされた。二眼式/多眼式に関わる発表が依然として半分近くを 占め、2割近くがホログラム関連で。ハード(評価も含む)に関する発表 が40件以上と例年通り多く見受けられる。画質や視覚評価関連の発表も 21件あまりと依然として多いように思える。したがって、完全に新規な3D ディスプレイの提案は少なくなってきているのに対して、全体の件数が 増加していることと、企業からの発表も減ってはいるがまだ3割以上ある ことから見ると、地道な実用化へ向けた研究開発が、ハード面からだけで なく視覚的な面からも継続していると思われる。
(2015年12月25日掲載)
(H27-No.36)光ユーザインタフェース
テーマ:OLED関連
IDW'15ショート速報
中 茂樹(富山大学)
会議名 The 22nd International Display Workshops
開催期間 :2015年12月9日〜11日
開催場所 :Otsu Prince Hotel(大津、日本)

-要 約-
 OLEDワークショップは2001年のトピカルセッションから始まり、今年で 15回目である。今年はオーラルセッションとしてデバイス技術、プロセス 技術、材料の分野でセッション構成され、特にプリンテッドエレクトロニ クスに関する招待講演が多数組み込まれた。これらの内容を中心について 報告する。
(2015年12月25日掲載)
(H27-No.37)光有機材料・デバイス
テーマ:センサ社会
TSensorsショート速報
寺崎 正(産業技術総合研究所)
会議名 Trillion Sensors Summit 2015
開催期間 :2015年 12月9日〜10日
開催場所 :Florida Hospital Nicholson Center (Celebration、FL、米国)

-要 約-
 2020年代前半には1兆個センサ時代が来る。非連続に増大したセンサが 拓く新たな世界、価値すらもセンシングする世界、そのロードマップを基 に、巨大なビジネスチャンス、ブレークスルー技術を議論するトリリオン センササミット2015(TSensoer Summit 2015)が2015年12月、米国・フ ロリダにて開催された。今回は、ロードマップ(Trillion Sensor Roadmap) 策定後、初の開催という事もあり、より話題がより具体的な要素技術に移 行した。本稿では、トリリオンセンサの世界を紹介しつつ、見えてきたト レンド(印刷デバイス、化学センサ、標準化等)、課題について紹介する。
(2016年1月6日掲載)
(H27-No.38)光ユーザインタフェース
テーマ:AMD関連
IDW'15ショート速報
三浦 健太郎(東芝)
会議名 The 22nd International Display Workshops
開催期間 :2015年12月9日〜11日
開催場所 :Otsu Prince Hotel(大津、日本)

-要 約-
 IDW’15では、AMDセッションを中心に聴講した。最大のSpecial Topics に挙がっていることもあり、InGaZnOをはじめとした酸化物半導体に関す る発表が多く盛り上がりを見せていた。特に酸化物半導体TFTに関しては、 ディスプレイへの応用だけでなく、LSI等の新しい応用への展開やプロセ ス革新につながる可能性のある塗布形成可能な新規材料についての取り組 みも数多くみられ、技術の広がりを感じた。本速報では、注目発表を紹介 するという形で報告を行う。
(2016年3月1日掲載)
(H27-No.39)半導体発光デバイス
テーマ:光無機材料・デバイス
PW2016ショート速報
秋本 良一(産業技術総合研究所)
会議名 :SPIE Photonics West 2016
開催期間 :2016年2月13日〜18日
開催場所 :The Moscone Center(San Francisco、米国)

-要 約-
 SPIE Photonics Westの3大分野BiOS、LASE、OPTOのうち、筆者が主に 聴講した光エレクトロニクス関連の会議であるOPTOにおいて赤外から紫 外波長帯での半導体発光デバイスに注目して、興味ある報告をいくつか 取り上げる。具体的には量子カスケードレーザ、通信波長帯のSi基板上 発光素子、GaNナノコラムLED、可視半導体レーザ、紫外半導体レーザの トピックスについて紹介する。
(2016年3月8日掲載)
(H27-No.40)ポリマー材料
テーマ:光有機材料・デバイス
PW2016ショート速報
戒能 俊邦(東北大学)
会議名 :SPIE Photonics West 2016
開催期間 :2016年2月13日〜18日
開催場所 :The Moscone Center(San Francisco、米国)

-要 約-
 本報告では本年2月13日?18日に米国サンフランシスコにて開催された 2016 SPIE Photonics West における光有機材料・デバイス技術の技術動 向、特にポリマーを用いた光インターコネクション実用化に向けた研究動 向、ポリマー導波路及び電気光学ポリマー開発の進展について報告する。 高密度光インターコネクション構築に向けた材料・デバイスの検討が活発 化しており、実用化に向けた体制構築に関心がよせられていた。
(2016年3月14日掲載)
(H27-No.41)情報処理フォトニクス
テーマ:光インターコネクト
PW2016ショート速報
北添 雄眞(住友ベークライト)
会議名 :SPIE Photonics West 2016
開催期間 :2016年2月13日〜18日
開催場所 :The Moscone Center(San Francisco、米国)

-要 約-
 Photonics West 2016にて聴講したプレゼンテーションから、光インター コネクション技術を3件紹介する。展示では光導波路に関する展示が2点、 光トランシーバの展示が2点、VCSELに関する展示が1点見られた。その 中から1件、光導波路に関する展示を紹介する。
(2016年3月16日掲載)
(H27-No.42)光ユーザインタフェース
テーマ:イメージング技術
PW2016 BiOSショート速報
足立 安比古(パナソニック)
会議名 :SPIE Photonics West 2016 BiOS
開催期間 :2016年2月13日〜18日
開催場所 :The Moscone Center(San Francisco、米国)

-要 約-
 Photonics West BiOS 2016は例年通り、光音響法、光コヒーレンストモ グラフィー(OCT)、光トモグラフィー、多光子顕微鏡といった診断・顕微 鏡・イメージングに関する話題で盛況であった。全体的な注目としては、 In-vivoでの高速な撮影方法や、OCT・光音響法の内視鏡への導入を念頭に おいた機器の小型化、そして非線形現象を用いた顕微鏡構成等が議論され ていた。同時にこれに伴う情報処理に関する検討についても多くの発表が あった。その中から今回は、バイオ分野における新しいイメージング技術 に関する発表を中心に学会の概要について報告する。
(2016年4月1日掲載)
(H27-No.43)光情報通信
テーマ:光ファイバ
OFC2016ショート速報
愛川 和彦(フジクラ)
会議名 :The Optical Fiber Communication Conference and Exhibition
開催期間 :2016年3月20日〜24日
開催場所 :Anaheim Convention Center(Anaheim、CA、米国)

-要 約-
 OFC2016における光ファイバ関連の注目トピックを報告する。既存の光 ファイバを用いた大容量光ネットワークでさまざまな限界がみえつつあ る中、空間多重関連の研究が引き続き活発に報告され、マルチコアファ イバやフューモードファイバ、およびそれらを組み合わせたマルチコア フューモードファイバに関する発表、議論が行われた。また、低損失 ファイバ関連の報告や、微細構造ファイバに関する報告もなされた。
(2016年4月4日掲載)
(H27-No.44)光情報通信
テーマ:光ネットワーク
OFC2016ショート速報
瀧田 裕(富士通研究所)
会議名 :The Optical Fiber Communication Conference and Exhibition
開催期間 :2016年3月20日〜24日
開催場所 :Anaheim Convention Center(Anaheim、CA、米国)

-要 約-
 OFC2016(2016年3月20日-24日, 米国アナハイム)における光ネット ワークに関する技術動向を報告する。今年のOFCでは、特にデータセン タネットワーク(DCN)への光通信・制御技術の適用に関して注目が高 かった。一方、昨年同様SDN(Software-Defined Networking)技術、 及びSDNの適用メリットを高めるための関連技術についても引続き注 目度は高く、マルチレイヤ/ドメインのオーケストレーション、エラス ティック光ネットワークにおけるフレックスグリッドの活用技術、ネッ トワーク仮想化技術、ネットワークの再構成・最適化技術、ネットワー クモニタ技術など、多岐にわたる分野で発表があり活況を呈した。
(2016年4月5日掲載)
(H27-No.45)光情報通信
テーマ:光ネットワーク
OFC2016ショート速報
吉間 聡(三菱電機)
会議名 :The Optical Fiber Communication Conference and Exhibition
開催期間 :2016年3月20日〜24日
開催場所 :Anaheim Convention Center(Anaheim、CA、米国)

-要 約-
 OFC2016における光アクセス関連のトピックを報告する。近年、移動通信 基地局の光収容がこの分野の主要トピックであったが、その流れは変わら ず第5世代移動通信基地局を見すえるなどより検討が深化・加速している ことが伺えた。特に、Mobile Fronthaulをより高効率に実現すると共に、 大容量化のために1波長あたり25 Gb/sないし40 Gb/sを実現する方式検 討が多数報告された。また、Coherent PONなど将来の光アクセスに向け た技術検討も進んでおり、本分野の着実な研究成果と更なる進展が期待 される。
(2016年4月13日掲載)
(H27-No.46)光情報通信
テーマ:シリコンフォトニクス
OFC2016ショート速報
松本 武(富士通研究所)
会議名 :The Optical Fiber Communication Conference and Exhibition
開催期間 :2016年3月20日〜24日
開催場所 :Anaheim Convention Center(Anaheim、CA、米国)

-要 約-
 カリフォルニア州アナハイムにおいて開催されたOFC2016における光通信 用デバイス・モジュール関連のトピックスについて報告する。メトロネッ トワークやデータセンタにおける通信トラフィック増大への対応を低コス トで実現するために、シリコンフォトニクス技術に対する期待の高さは維 持されている印象を受けた。大規模な光集積デバイスの高性能化について 多数報告がなされ、次世代データコム適用に向けて着実な進展が見られた。 また、ファウンドリビジネスに関するワークショップには聴講者が集中し、 デバイス製造に対する注目の高さが伺われた。
(2016年4月14日掲載)
(H27-No.47)光情報通信
テーマ:
基幹伝送 OFC2016ショート速報
坂本 高秀(情報通信研究機構)
会議名 :The Optical Fiber Communication Conference and Exhibition
開催期間 :2016年3月20日〜24日
開催場所 :Anaheim Convention Center(Anaheim、CA、米国)

-要 約-
 OFC2016(2016年3月20日-24日, 米国アナハイム)における、光伝送 技術に関する技術動向を報告する。今年のOFCでは、400 Gb/s, 1 Tb/s 伝送を想定した、高速、広帯域光送受信技術、光伝送技術を中心に多く の報告が行われた。コヒーレント送受信に関するデジタル信号処理、光 信号処理技術、特に非線形補償や符号化変調等に関して多くの報告があ り、注目を集めた。空間多重伝送に関する技術も多数報告されるなど、 多岐にわたる分野で発表があり活況を呈した。


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