光産業技術マンスリーセミナー
(2007年12月19日更新)

*** 2007プログラム紹介 ***

No.
開催日
講演テーマ / 講師
No.284

1/16
(火)

「電子ペーパー技術の最新動向」

千葉大学大学院 自然科学研究科
教授  小林範久 氏
(内容)
 近年、紙と電子媒体の長所を兼ね備えた電子ペーパーに関する 研究・開発が急速な勢いで進展している。ここでは電子ペーパー開発の背景 と様々な電子ペーパー技術についてまず包括的に紹介し、さらに現在特に興 味をもたれている方向性について概観する。また、演者らが展開してる、 カラー電子ペーパーの一候補として期待されている電気化学反応を利用した 画像形成への展開についても述べる。
No.285

2/20
(火)

「プラズモニック・メタマテリアル」

理化学研究所
田中拓男 氏
(内容)
 これまで物質固有だと思われてきた誘電率や透磁率の値を人工的に制御して、自然界に存在しない物質を作り出そうという研究が最近注目を集 めている。このような人工物質は、メタマテリアルと呼ばれる。メタマ テリアルの中でも、特にTHzから可視光領域において動作するも のは、マイクロ〜ナノサイズの金属構造体中における自由電子の振動を 利用して物質の光物性を制御することから、プラズモニック・メタマテ リアルと呼ばれている。本講演では、このプラズモニック・メタマテリ アルについて、その研究背景や動作原理、電磁気学的特性、加工法さら には全く新しい光機能デバイスへの応用を含めて最新の話題を紹介する。
No.286

3/20
(火)

「静脈認証システムの最新動向」

社団法人 日本自動認識システム協会 バイオ部会長
宇都宮康夫 氏
(内容)
 銀行ATMに採用された静脈認証に脚光が当たっています。入退管理・PCログオン・アプリ 起動認証とその応用が広がってきました。バイオメトリクス認証技術は正しく理解でき るとその便利さやありがたさがわかります。社会生活における普及を目の前にし皆さん に技術を正しく理解いただくと共にその応用の可能性を考えていきたいと思います。 @基本的な原理 A他の手法との比較 B長所と短所 C今後の開発動向 等について わかりやすく解説します。尚、国際標準化活動へ参加していますが世界の中の日本とい う視点から触れたいと思います。米国から始まった入国管理システムの紹介、なぜ国際 標準化が必要か、現在我々がおかれている国際化の波とはについて紹介します。
No.287

4/17
(火)

「酸化亜鉛/色素ハイブリッド薄膜の電気化学析出を利用した
 プラスチック太陽電池の開発」

岐阜大学大学院環境エネルギーシステム専攻
助教授 吉田 司 氏
(内容)
 特定の有機色素を混合した亜鉛塩の水溶液から、ユニークなナノ構造を有した高結晶 性の酸化亜鉛と色素のハイブリッド薄膜が得られます。通常必要な熱処理が要らない ため、プラスチック基板を用いた色素増感太陽電池の開発が可能になりました。本講 演では、その技術の詳細から、カラフルなプラスチック太陽電池の特徴を活かす応用 展開の現状まで、その全てを明かします!
No.288

5/15
(火)

「テラヘルツ波の応用可能性」

名古屋大学大学院工学研究科
教授 川瀬晃道 氏
(内容)
 光波と電波の谷間に残された未踏の光「テラヘルツ波」を用いた新しいイメージング技術に関するプロジェクト研究がこの数年日米欧で精力的に推進されており、我が国でもこの分野の技術開発および産業応用は急務と考えられています。我々はレーザー光の波長変換技術を用いて小型簡便な広帯域波長可変テラヘルツ光源を開発し、さらに様々なテラヘルツ波の応用研究を進めています。講演当日は、テラヘルツの基礎から応用までを分野外の方にも分かりやすくご説明したいと思います。
No.289

6/19
(火)

「レーザ光によるバイオチップ技術の最新動向」

横浜国立大学大学院工学研究科
システムの創生部門(生産工学科)
准教授 丸尾昭二 氏
(内容)
 近年、新しいバイオチップ技術として、レーザー光を利用したバイオチップに関する研究開発が活発に行われている。レーザー光を用いると、マイクロ流体制御素子の遠隔操作や、生体試料の微細操作・ソーティングなど様々な機能をバイオチップに付与することができる。本セミナーでは、最近の研究例として、コロイド微粒子を用いたバイオチップ、空間光変調技術を駆使したマイクロ流れ可視化技術、光干渉場を利用したセルソーターなど最新動向を紹介する。また、フェムト秒レーザー光を用いた3次元マイクロ光造形によって作製される光駆動マイクロポンプや光制御マニピュレータなどについても紹介する。
No.290

7/24
(火)

「マイクロナノ光造形法と光駆動ナノマシン」

名古屋大学 工学研究科 マイクロナノシステム工学専攻
生体医用マイクロ工学講座
教授 生田幸士 氏
(内容)
 1992年、講演者の生田が世界に先駆けて提唱・開発した「マイクロ光造形法」は、その後、3次元マイクロ・ナノファブリケーションの先駆けとなり、世界で多くの研究機関で多様な応用が進展している。複数の光硬化樹脂によって構成されるマイクロ光デバイス、バイオ応用の 化学ICチップ、光で駆動制御するナノマシンなど新原理に基づく最近の研究を紹介する。
No.291

8/21
(火)

「ペタワットレーザーと核融合研究の現状と展望」

大阪大学 レーザーエネルギー学研究センター
(レーザー核融合学研究部門 教授)
センター長 三間 圀興 氏
(内容)
 レーザーの発明から約十年後の1970年、レーザーの高出力化にともないレーザー 核融合研究は本格化した。1980年代には大阪大学を始め米国で爆縮核融合実験が進 み、科学実証に成功し、1990年代後半、米国とフランスは点火実験施設の建設を開 始した。一方、1985年に短パルス超高強度レーザーの新技術;チャープパルス増幅 (CPA)法の発明に触発され、1990年代に入り、小さいレーザーエネルギーで点火 可能な新方式レーザー核融合;高速点火が提案された。大阪大学はその原理実証に成功 し、点火の実証に向けたプロジェクトを開始し、そのためのピコ秒パルスレーザーの高 出力化を進めている。本講演では、レーザー核融合の原理と研究の進展と、高速点火核 融合と高エネルギーペタワットレーザー研究について解説する。
No.292

9/18
(火)

「水産を中心とした動物へのLED応用」

静岡大学
名誉教授 藤安 洋 氏
(内容)
 約10年前、宇和島でアコヤ貝斃死対策としてGeを利用していた時、LED生物照射実験が始まった。殆どの生物が太陽光の下で成育いる。この太陽光を源とする光(可視光)と同様に、温かさ(赤外線)も生育の重要な条件である。植物は根より栄養分を吸収し、葉で光合成を行う。しかし、動物はこれと異なり、生存のため、食物を求め移動する。眼(視覚)、耳、鼻、皮膚(赤外線)などの検出器官を備え、信号を伝達・制御する神経系とその情報の記憶・処理する脳がある。よって温かさは赤外線という物理的な温かさと感覚器官と脳に関係した心の温かさ(可視光も関係する)が混在した中で、生命活動が行われる。
 高効率LEDの開発により、赤外線と可視光効果がある程度分離でき、低電圧駆動であるため、海水中での使用でも駆動電線は市販のものが使え、生物実験特有の長時間実験が可能となった。
 我々の光照射真珠養殖実験は、世界で最初の動物実験であり、我々人間の羊水と同じ塩分濃度の動物育成実験として大変興味がある。本講演ではこのアコヤ貝・真珠育成実験と、集魚灯実験結果をビデオ映像も予定している。紫外線光によるキノコ育成や海亀の誘導や可視光の豚への効果や、Geの人体への効果にも触れる予定である。本実験結果は完璧なものでないが、これらの実験結果がさらなる大規模な実験へのきっかけとなれば幸いである。
No.293

10/16
(火)

「ナノフォトニクスと光セキュリティー」

(独)情報通信研究機構 超高速フォトニックネットワークグループ
(東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻 特任准教授(客員))
主任研究員  成瀬 誠 氏
(内容)
 波長以下のスケールで生じる物質と光の相互作用を活用するナノフォトニクスは、回折限界を打破する微細化・高集積化技術としてだけでなく、これまでにない機能的に新しい原理的特徴を生かして、情報通信技術(ICT)をはじめとした各種応用で質的に新規な方向にも発展している。本講演では、ナノフォトニクスの基本原理を概説するとともに、そのセキュリティーへの応用を紹介する。近接場光相互作用に基づく励起移動や階層性、局在性などのナノフォトニクスの基本原理のイントロダクションを示すとともに、デバイスの安全性や情報の埋め込み技術、セキュリティーメモリなどの機能システムとその実証例を解説する。
No.294

11/20
(火)

「中小型ディスプレイ市場の現状と展望」

株式会社テクノ・システム・リサーチ 第2グループ
  岸川 弘 氏
(内容)
 携帯電話やDSCを中心に、様々なモバイル機器へディスプレイの搭載が進んでいる。 中小型ディスプレイは屋外での使用や、バッテリーによる駆動が前提となるため、モ ニターやTVなどの大型ディスプレイとは異なる特性が求められる市場であり、中小型 独自の技術革新も進んでいる。また、大型化が難しい有機ELなどの新規デバイスに とっては、中小型市場は市場参入の足がかりとして、重要な意味を持つ市場と言え る。 中小型ディスプレイはカスタム性が強く、日系メーカーを中心とする市場であったが 近年では、セットメーカーによる部品の規格化が進んだことにより、海外ディスプレ イメーカーも中小型市場に参入しやすい状況となっている。 本講演ではこれら中小型ディスプレイ市場の特性や近年の市況、および将来像を可能 な限り明らかにしてゆく。
No.295

12/18
(火)

「近接場光と光インターコネクション」

東京大学大学院 工学系研究科 電子工学専攻
「ナノフォトニクス総合的展開」
研究員  野村 航 氏
(内容)
 ナノ寸法における光と物質の相互作用で動作するナノフォトニックデバイスは、 回折限界を超えたデバイスの集積化や、伝搬光では実現不可能だった新規な機能 を実現する技術として期待されている。ただし、これをシステムとして動作させ るためには、外部システムとの接続、あるいはデバイス内部での接続、すなわち インターコネクションが重要である。
 本セミナーでは、近接場光を用いた新しいインターコネクションについて、原理 および実現技術を説明する。具体的には、金属微粒子列によるマクロとナノの接 続技術や、量子ドット間の近接場光相互作用と量子ドットにおけるエネルギー散 逸に基づいた1方向の信号輸送などを概説し、ナノフォトニクスによる全く新し い信号伝送技術への展望を示す。

OITDA