光産業技術マンスリーセミナー
(2017年12月19日更新)

*** 2003プログラム紹介 ***

No.開催日講演テーマ講師(予定)
236 2003
1/21
(火)

「光記録技術の研究開発動向」
 
東京理科大学
 基礎工学部
 電子応用工学科
 教授
    山本学 氏
(内容)
近年のインターネットの爆発的な普及に伴い急増するトラフィックに対応するため青色レーザを用いたDVDなど高密度光ディスクの開発が進んでいる。これらの技術開発は、多層化を含めてほぼ確立されつつあり、記憶容量の限界も見え始めているのが現状である。今後、ネットワークの高速化に伴って、高速ダウンロードなどのネットワークサービスが発展することが予想され、端末系、センター系に高速超大容量メモリが必要となる。メモリの階層構成の中で、バックアップ、あるいはアーカイブメモリなどのビットコストの低減、高速化は必須であり、これらのメモリシステムを実現するものとして、ホログラムを利用した3次元光メモリシステムなどが検討されている。本講演では、ネットワークストレージの観点から、必要とされる超大容量メモリ技術の将来動向を述べる。
237 2003
2/18
(火)
 ***満員御礼・受付終了***

「光通信用MEMS技術の
           研究開発動向」
 
NTTマイクロシステム
インテグレーション研究所
ネットワーク装置インテグ
レーション研究部
マイクロシステム
研究グループ

    上西祐司 氏
(内容)
 インターネットの急速な進展に加え,多様なブロードバンドサービス, さらにユビキタスサービスの時代を迎え,ネットワークトラヒックは益々 増加の一途をたどっている.このようなブロードバンド&ユビキタス時代 のネットワークに要求される条件は大容量化と経済化である。
ネットワークの大容量化に向けた多チャンネル化・WDM化,さらに 低コスト化を具体的に実現する技術として近年,MEMS技術が脚光を浴び てきた。本講演ではこれら光通信用MEMS技術について内外の研究開発 動向を概観する。
238 2003
3/18
(火)

「環境分野向け光触媒技術の
           動向と課題」
 
独立行政法人
産業技術総合
研究所
企画本部
環境・エネルギーチーム


    竹内浩士 氏
(内容)
 光エネルギーによって化学反応を促進させる光触媒技術は近年、長足 の進歩を遂げ、環境分野向けに多くの製品が登場している。それらは、 微弱な光の存在下で環境汚染物質の分解、抗菌、セルフクリーニングな ど多くの機能を発現するため、省エネルギー・省力的な環境浄化・生活 環境改善が期待されている。
 この光触媒の作用原理を示し、材料化や応用における技術動向を報告 する。当協会におけるフィージビリティースタディの結果と併せ、光触 媒の問題点や限界を述べるとともに、我が国発の技術として国際規格化 の動きにも触れる。
239 2003
4/15
(火)
会場
変更
 ***満員御礼・受付終了***

「波長多重をベースとした
 光アクセス・メトロネットワークの
 動向」
 
日本電信電話株式会社
アクセスサービス
システム研究所
主幹研究員


    杉江利彦 氏
*** 第239回のみ会場を変更いたします ***

会 場:砂防会館 別館 3F 六甲の間
住 所:東京都千代田区平河町2-7-5(本館)TEL03-3261-8386(代表)
最寄駅:地下鉄永田町駅(有楽町線・半蔵門線・南北線)4番出口 徒歩1分
http://www.sabo.or.jp/map.htm
(内容)
 最近のIPをベースとしたサービスの増加にともないトラヒックも増大 している。ADSLが驚異的な伸びを示しているように、高速化への欲求 は強く、FTTHへの移行も予感させる。また、光アクセス系は、まさに 個人とネットワークの接点であり、光アクセス技術は今後のサービス を支える上で重要である。そこで、アクセス・メトロ系の研究開発の 現状と最新の先端動向について紹介する。特に、波長を活用したこれ からのネットワークの動向について紹介する。
240 2003
5/20
(火)
 ***満員御礼・受付終了***

「フルカラーアクティブ
 有機ELディスプレイの開発と
 今後の課題」
 
三洋電機株式会社
技術開発本部
マテリアルデバイス研究所
ディスプレイデバイス研究部
担当課長

    高橋寿一 氏
(内容)
 マルチメディア社会を迎え、様々な情報端末が考案され、これらの端末には、多くの情報を的確に伝えるため、優れたディスプレイの搭載が望まれている。
これらの要求に対し、自発光で表示が美しく、視野角の依存性もなく、 高速応答で動画の再生に適しているアクティブ型フルカラー有機ELディスプレイはその特性から次世代のディスプレイとして注目を浴びてきた。
しかし、今までにない全く新しいデバイスであることから、実用化のためには様々な克服すべき課題が存在し、なかなか離陸ができなかったが、いよいよその時を迎えつつある。
本講演では、有機EL材料及びディスプレイの技術について述べるとともに、今後解決すべき課題についても紹介する。
241 2003
6/17
(火)
 ***満員御礼・受付終了***

「ポスト北米通信バブル:
 光ネットワークダウンサイジング
 を生き残るには?」
 
株式会社日立製作所
中央研究所 所長付企画室

    花谷昌一 氏
(内容)
 2000年の北米通信バブル崩壊に伴う世界的な米通信市場 低迷は、未だその抜け道への光がはっきり見えぬまま、我国の通信市場にも長く暗い影を落とし、光情報産業界が大きく喘いでいる。本講演では、世界的通信不況の発端となった北米光通信市場不況要因抽出を主に技術的視点から試み、現在不況脱出に向けどのような変化が起こっているのかを探る作業を行う。これにより我国光通信技術及び産業界の生き残りへの道、更には復活への道を模索する。
242 2003
7/22
(火)

「ホログラム技術の最新動向」
 
日本大学 理工学部
電子情報工学科 助教授

    吉川 浩 氏
(内容)
 ホログラムはレーザを利用した立体写真として良く知られ ている.記録材料は基本的には写真用と同じであるが、解像 力が1μm以下である動画像ホログラムやホログラムプリ ンタなど、電子デバイス等を用いてデジタルなホログラムを 実現しようとすると、「超高精細デバイス」と「膨大な情報 量の処理」が問題となる。本講演では、ホログラムの基礎か ら現在実用化されている技術の現状、そして将来のデジタル ホログラムへ向けた研究動向などについて紹介する。
243 2003
8/19
(火)
 ***満員御礼・受付終了***

「光産業の動向」
 
千歳科学技術大学
 光科学部 教授

    石田 宏司 氏
(内容)
  (財)光産業技術振興協会の調査報告(光産業の動向)では、 2001年度(実績)は2000年度後半からの米国をはじめとする世界IT 不況の影響で、 昨年発表した▲5.7%(見込み)からさらに低い6兆38億円、成長率▲15.1%と、 1980年の調査開始以来初めての大幅減となった。
一方2002年度(見込み)は6兆2,423億円とプラス4.0%の増加に転じ、 2003年度(予測)は、ディスプレイ関連機器・装置の順調な伸びに加えて、 これまで2年連続で約▲30%減であった光伝送機器・装置もようやく底を脱し、 全体で6兆7,980億円、成長率8.9%の高い水準での伸びが予測される。 本セミナーではこうした光産業の国内生産動向の内訳を紹介するとともに、 定点観測的に捉えた光産業構造の年次推移、日本企業による光製品の 海外生産状況等の比較対照等を紹介する。
244 2003
9/16
(火)

「光脳機能イメージングの新応用」
 
株式会社日立製作所
  基礎研究所 主管研究長

    小泉英明 氏
(内容)
近赤外光を用いて人間の高次脳機能を安全に計測することができる。 光ファイバを用いて頭皮上から比較的微弱なレーザ光を照射し、 大脳皮質から散乱・反射した光を検出する。
そして、神経活動にリンクしたヘモグロビンの濃度変化や 酸化状態変化を画像化する。この方法を光トポグラフィと称するが、 この新技術によって多くの新たな応用分野が生まれつつある。
各種の医療応用のほか、学習・教育研究への応用可能性についても言及する。
245 2003
10/21
(火)

「量子ドット光デバイス」
 
東京大学生産技術研究所
 ナノエレクトロニクス
 連携研究センター客員教授

    菅原 充 氏
(内容)
 光通信は、メトロアクセス系への適用領域の拡大と、フォトニックネットワークの実現を目指し て発展を続けている。その重要な要素技術として、低コスト高速直接変調光源、及び、光信号の増 幅・波長変換 ・再生等を行う光信号処理素子を挙げることができる。本講演のテーマである量子ドッ ト光デバイスは、半導体ナノ構造である量子ドットを活性層に搭載したデバイス群であり、従来の バルク半導体・量子井戸半導体光デバイスの性能限界を越えた高性能の実現が期待されている。  代表的デバイスである量子ドットレーザは、1982年に東京大学の荒川と榊によって提案され、低 しきい値電流・超高速変調・低チャープ・高温度特性等が理論的に予測された。その後、90年代初めの 自己形成量子ドットの実現を契機に、世界各国の研究機関で高性能化が進められてきた。また、量 子ドット光増幅器・ スイッチは、ここ数年の富士通研究所グループの一連の集中的研究によって生 み出された新デバイスである。高飽和出力・広利得帯域の光増幅器、低消費電力の光増幅器、超高速 で動作する波長変換素子や再生中継器等の光信号処理素子が提案され、その一部は既に動作実証さ れている。本講演では、東京大学と富士通研究所のデバイス開発の成果を中心として、量子ドット 光デバイスの原理、機能、開発の現状、課題、今後の展望等を概説する。
246 2003
11/18
(火)

「太陽電池用新材料と
   光ファイバリサイクル」
 
東京大学大学院
 工学系研究科
 化学システム工学専攻
 教授

高橋 宏 氏
(内容)
石油等の化石燃料枯渇や地球温暖化による環境破壊の 可能性の高まりを受けて太陽電池の生産量が急激に伸びており、 また新たな太陽電池の研究も各種なされている。
こうした中で、太陽電池用原料としてのシリコンの需要が増大している。
一方、IT技術の普及に伴い、光ファイバの需要も確実に増えつつあり、 廃光ファイバや工場で発生する光ファイバスクラップの処理が課題になっている。
講演では、こうした背景及び廃光ファイバをリサイクルして 太陽電池用シリコンを安価に製造する技術の現状を紹介する。
247 2003
12/16
(火)
 ***満員御礼・受付終了***
「光アクセス網の最新動向」
 
湖北工業株式会社
 参事 東京支店長

    大河原久司 氏
(内容)
日本発の光通信技術としてホットなのが、アクセス網の光化です。
既に日本のFTTHは7月末までに50万加入へ達し、 年度末には大台の100万加入も見えてきました。
一方、米国の地域ベル系電話会社もアクセス網の光化に意欲をみせており、 FTTPとしてサービス導入に動き始めています。
 この講演では、日米で本格的に動き始めついて、 その概要や構成(需要の増加が見込める光部品なども含めて)を説明すると共に、 現在の課題や今後の展望について考えてみます。


OITDA