(2023年11月16日配信)
(2023-No.37)
光エネルギー
テーマ:光エネルギー
MATSUS Fall 2023ショート速報
藤井 克司(理化学研究所)
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会議名 :
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Materials for Sustainable Development
Conference Fall 2023
(MATSUS Fall 2023)
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開催期間:
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2023年10月16日−20日
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開催場所:
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The conference center of the Meliá Costa
del Sol Hotel
(Torremolinos,スペイン)
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-要 約-
MATSUSは主にヨーロッパで行われている再生可能エネルギー研究(ペロブスカイトを中心とした太陽電池,リチウム系を中心とした蓄電池,光−化学エネルギー変換)を中心とした材料研究からシステムまでをカバーした国際会議で,年2回開催されている。本報告ではこのうち秋に中心的に行われる光−化学エネルギー変換について報告を行う。本年度は,太陽電池による光電変換を行った電力を用いて化学物質を生成することを前提とした電気化学反応,及び,光を用いて直接化学物質変換を行う光電気化学,のシンポジウムが設けられている。今までほぼ発表がなかった光電気化学が復活していることは特筆すべきである。
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(2023年11月13日配信)
(2023-No.36)
光情報通信
テーマ:光アクセス
ECOC 2023ショート速報
金子 慎(日本電信電話株式会社)
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会議名 :
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49th European Conference on Optical
Communications
(ECOC 2023)
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開催期間:
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2023年10月1日−5日
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開催場所:
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Scottish Event Campus(Glasgow,英国)
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-要 約-
本稿では,国際会議ECOC 2023における光アクセス分野の技術動向について紹介する。従来から継続的に検討されている光アクセスシステムの高速大容量化,B5G/6Gモバイル向け光アクセス技術について着実な進展が見られた他,アプリケーションごとの要件やトラヒック状況等に応じてメトロ・アクセス境界を越えた光直結の提供を実現するメトロ/アクセス融合アーキテクチャの検討が広まっている。
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(2023年11月13日配信)
(2023-No.35)
光UI・IoT
テーマ:VR・AR・MR・XR
ISMAR 2023ショート速報
蔵田 武志(産業技術総合研究所)
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会議名 :
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22nd IEEE International Symposium on
Mixed and Augmented Reality(ISMAR 2023)
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開催期間:
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2023年10月16日−20日
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開催場所:
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University of New South Wales(Sydney,オーストラリア)/Hybrid
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-要 約-
IEEE ISMARは,VR・AR・MR・XRに関するトップ国際会議の1つであり,昨年に引き続きハイブリット開催となった。本速報では,まず,ドクトラル・コンソーシアムでのバーチャル店舗の価値について,次に基調講演とパネルにおけるXR UIのユーザビリティや教育への活用に関する議論について述べる。本会議の口頭発表については,磁気ベースのARナビ手法と,モバイルデバイスのLiDARを活用した位置決め及び環境計測マップ共有手法について概説し,最後にVRを活用した作業訓練の効果検証に関する議論や,360度ディスプレイのデモなどサテライトイベントの内容についても紹介する。
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(2023年11月13日配信)
(2023-No.34)
光加工・計測
テーマ:レーザプロセッシング
ICALEO 2023ショート速報
佐藤 雄二(大阪大学)
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会議名 :
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42nd International Congress on
Applications of Lasers and Electro Optics(ICALEO
2023)
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開催期間:
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2023年10月16日−19日
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開催場所:
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Palmer House Hilton Hotel(Chicago,IL,米国)
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-要 約-
ICALEOは,米国レーザ協会(LIA)主催の会議で,毎年10月に開催される世界最大のレーザ加工の国際会議である。本年は,ビームシェイピングや光制御技術を用いて電気自動車やカーボンニュートラルのキーマテリアルとして挙げられている銅やアルミニウム合金のレーザ加工に関する講演が多いのが印象的であった。また,パワー半導体用の放熱板の開発として,銅とセラミックの接合にグリーンレーザを用いて接合を行い,クラックの無い金属−セラミックの接合技術が開発されたと報告があった。
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(2023年11月9日配信)
(2023-No.33)
情報処理フォトニクス
テーマ:ホログラフィ
Photonics Asia 2023ショート速報
西辻 崇(東邦大学)
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会議名 :
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SPIE/COS
Photonics Asia(Photonics
Asia 2023)
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開催期間:
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2023年10月14日−16日
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開催場所:
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Beijing
International Convention Center(北京,中国)
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-要 約-
広く光学技術を取り扱う本会議では,広範な分野の研究発表が集約され,アジア圏の研究者・技術者を中心に質の高い発表が多数なされていた。開催地が北京ということもあり,参加者のマジョリティは中国の方であった。発表,議論のレベルは高く,セッション外での交流も活発で,元の世界にかなり戻っていることを実感させられる数日間であった。本報告では,ホログラフィやディスプレイに関連する研究について,執筆者の興味に従って数本を選んだ。中国の研究者の多様性,レベルの高さをひしひしと実感した。
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(2023年11月2日配信)
(2023-No.32)
光情報通信
テーマ:光ネットワーク
ECOC 2023ショート速報
後藤 優太,廣田 悠介,古川
英昭(情報通信研究機構)
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会議名 :
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49th European Conference on Optical Communications(ECOC 2023)
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開催期間:
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2023年10月1日−5日
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開催場所:
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Scottish Event Campus(Glasgow,英国)
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-要 約-
本報告では,ECOC 2023における光ネットワーク分野に関する技術動向について報告する。本年はグラスゴー(英国スコットランド)およびWeb配信のハイブリッド形式によって開催された。増加し続けるインターネットトラフィックを収容する光ネットワークの大規模・大容量化に向けて,空間多重分割技術と波長分割多重の広帯域化に関する報告が多数あった。例年に引き続き,AI/機械学習(ML)を用いた光ネットワークの性能監視および品質管理,資源割当に関する報告も多数見られた。また,デジタルツインを活用したネットワーク制御に関する発表が見られたことが特徴的であった。
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(2023年11月2日配信)
(2023-No.31)
光情報通信
テーマ:基幹伝送
ECOC 2023ショート速報
江藤 基比古(富士通株式会社)
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会議名 :
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49th European Conference on Optical Communications(ECOC 2023)
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開催期間:
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2023年10月1日−5日
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開催場所:
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Scottish Event Campus(Glasgow,英国)
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-要 約-
ECOC 2023が2023年10月1 日〜6日にスコットランド,グラスゴーにてハイブリットで開催された。このECOC 2023にて発表された研究成果から,基幹伝送関連の技術を中心に紹介する。ネットワークトラフィックの増大に対応し続けるため,高速大容量光ネットワークシステムの研究報告に関し次世代を見据えた継続的な研究成果が報告されている。ワークショップやテクニカルセッションで発表された空間多重化通信技術や広帯域伝送技術,並びにファイバセンシングや伝送路モニタリング技術に関してECOC 2023にて報告された論文やそれらの技術の論点を纏めて紹介する。
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(2023年10月31日配信)
(2023-No.30)
光材料・デバイス
テーマ:光通信用デバイス
ECOC 2023ショート速報
白石 正彦(古河電気工業株式会社)
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会議名 :
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49th European Conference on Optical Communications(ECOC 2023)
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開催期間:
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2023年10月1日−5日
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開催場所:
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Scottish Event Campus(Glasgow,英国)
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-要 約-
光通信技術に関する国際会議ECOC 2023が2023年10月1日から5日の期間にてグラスゴー(Glasgow)で開催された。当会議は,現地とオンラインのハイブリッドで運営され,光通信理論をはじめ,デバイス・伝送路,ネットワークシステム,信号処理の多岐に渡るセクションが設けられ,量子技術関連の分野についても多数の報告がなされた。本稿では,ECOC 2023で報告された中で,主に光通信用デバイスについて焦点を当て産学両分野からの最新の研究成果報告について紹介する。
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(2023年10月31日配信)
(2023-No.29)
光情報通信
テーマ:光ファイバ
ECOC 2023ショート速報
小田 拓弥(株式会社フジクラ)
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会議名 :
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49th European
Conference on Optical Communications(ECOC 2023)
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開催期間:
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2023年10月1日−5日
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開催場所:
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Scottish Event
Campus(Glasgow,英国)
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-要 約-
ECOC 2023にて報告された光ファイバ関連のトピックスを報告する。昨年度に引き続き,空間分割多重(SDM)に関する報告が大半を占めた。海底通信でのマルチコアファイバ(MCF)の実導入に向けた2コアファイバへの注目が大きく集まり,研究ステージから商用ステージへ移行する兆しが見られた。さらに多重度を高める候補として,結合型MCFやフューモードファイバのポテンシャルを引き上げる報告も引き続き活発に行われた。
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(2023年10月16日配信)
(2023-No.28)
光加工・計測
テーマ:アジアの光源開発とレーザ加工
APLS 2023ショート速報
橋田 昌樹(東海大学)
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会議名 :
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The 12th Asia-Pacific
Laser Symposium(APLS
2023)
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開催期間:
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2023年9月4日−7日
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開催場所:
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プレミアホテル
-CABIN PRESIDENT- 函館(函館市,日本)
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-要 約-
第12回APLSが函館で開催されレーザに関する最新技術の発表があった。高強度レーザ開発では韓国が1023 W/cm2を達成しておりアジアでも高強度レーザ科学が加速する。レーザプロセシングではナノダイヤモンドがアルコール中にフェムト秒レーザを集光照射するだけで簡単に作成できている。次世代量子デバイス開発で注目されているNVセンター作成技術では1 mm程度の大きさの領域に高強度レーザを1パルス照射することで形成されることを報告している。本シンポジウムで得られた情報を報告する。
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(2023年10月13日配信)
(2023-No.27)
光エネルギー
テーマ:化合物薄膜太陽電池
EU-PVSEC 2023ショート速報
山田 明(東京工業大学)
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会議名 :
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The 40th European
Photovoltaic Solar Energy Conference and Exhibition(EU-PVSEC 2023)
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開催期間:
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2023年9月18日−22日
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開催場所:
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Lisbon
Congress Center(Lisbon,ポルトガル)
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-要 約-
第40回EU-PVSECが,2023年9月18日から22日にかけてポルトガルのリスボンにて開催された。63カ国から1,850名の参加があり,発表件数は895件であった。材料開発としては,結晶Si及びペロブスカイト太陽電池に関する発表が多く,オープニングスピーチが全て女性であったことに驚いた。ドイツのZSWからは,ペロブスカイト/Siタンデム太陽電池において33.7%が得られていることが報告され,同じくドイツのAvancisからは,面積30×30 cm2のCIGSSe太陽電池モジュールにおいて変換効率20.3%(NRELにて測定)が得られたことが発表された。
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(2023年10月11日配信)
(2023-No.26)
光材料・デバイス
テーマ:中赤外〜テラヘルツ
IRMMW-THz 2023ショート速報
永井 正也(大阪大学)
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会議名 :
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48th
International Conference on Infrared, Millimeter and Terahertz Waves(IRMMW-THz 2023)
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開催期間:
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2023年9月17日−23日
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開催場所:
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The Centre
Mont-Royal(Montreal,カナダ)
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-要 約-
赤外ミリ波テラヘルツ国際会議(IRMMW-THz 2023)がカナダ,モントリオールで行われた。今年は特定の国の学生のVISAが下りない事例が少なくなかったことから講演取り下げが多かった。しかし久しぶりのオンサイトのみの開催となったことから,光源,検出器,アクティブデバイス,イメージング,通信,分光全般など数多くの講演があった。今年は例年に比べて高出力光源と分光が多く,メタマテリアルが少なかった印象があり,またメタマテリアルやプラズモニクスとの融合,解析における機械学習の融合研究が多く見られた。
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(2023年10月10日配信)
(2023-No.25)
光エネルギー
テーマ:太陽電池
SSDM2023ショート速報
加藤 慎也(名古屋工業大学)
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会議名 :
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2023
International Conference on Solid State Devices and Materials(SSDM2023)
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開催期間:
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2023年9月5日−8日
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開催場所:
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名古屋国際会議場(名古屋市)
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-要 約-
名古屋国際会議場において全面対面式で開催されたSSDM2023のうち,Area6(Photovoltaics)について報告する。ペロブスカイト太陽電池は前年度同様にホットトピックで,Area7とのjoint sessionでペロブスカイト太陽電池に関する報告が多数された。ペロブスカイトおよびヘテロ接合結晶シリコン太陽電池とのタンデム構造によりミニモジュールで30%を達成が可能であると報告があった。また,近年の高効率が得られたメカニズムを様々な手法で解析する報告が多かった。
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(2023年9月26日配信)
(2023-No.24)光材料・デバイス
テーマ:光デバイス技術
SSDM2023ショート速報
白尾 瑞基(三菱電機株式会社)
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会議名 :
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2023
International Conference on Solid State Devices and Materials(SSDM2023)
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開催期間:
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2023年9月5日−8日
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開催場所:
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名古屋国際会議場(名古屋市)
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-要 約-
本速報では,半導体デバイスと材料技術に関する国際会議であるSSDM2023における光デバイスの最新動向を中心に報告する。Plenaryセッションでは,TSMC,Rapidus,Intelなどの半導体業界の主要企業,ランプセッションではDENSOから車載向け半導体技術の紹介がされるなど,高い注目を集めた。光デバイスに関する技術セッションでは,化合物半導体デバイスの集積化に関する報告があり,シリコン導波路上への量子ドットレーザや高速変調器の報告がされた。また,光集積回路のAI応用に向けた相変化材料や演算の実証についても報告があり,シリコンフォトニクスの用途拡大に向けた取り組みが目立った。
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(2023年9月25日配信)
(2023-No.23)
情報処理フォトニクス
テーマ:ODS 2023
SPIE Optics + Photonics 2023ショート速報
山崎 和良(株式会社日立製作所)
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会議名 :
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SPIE Optics +
Photonics 2023
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開催期間:
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2023年8月21日−24日
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開催場所:
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San Diego
Convention Center(San
Diego,CA,米国)
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-要 約-
SPIE optics + photonicsは米国SPIE(国際光工学会)が主催する国際会議の一つである。今年も昨年同様,米国San Diegoで開催された。本稿で報告するODS 2023:
Industrial Optical Devices and Systems(ODS 2023)は,SPIE optics + photonicsの中で開催される学会の一つである。もともと光データストレージに関する国際会議であったが,2018年以降,光産業応用技術の内容が追加された。今回のODSでは,光ディスク技術関係6件,光産業応用技術関係19件の計25件の報告があった。光産業応用技術関係では,高速のビーム制御技術に関する複数の報告があり,それらは興味深い内容であった。それらを含め,印象に残ったものをピックアップして報告する。
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(2023年9月25日配信)
(2023-No.22)
情報処理フォトニクス
テーマ:ホログラフィ,メタサーフェス
Optica Imaging Congress 2023ショート速報
信川 輝吉(日本放送協会)
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会議名 :
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Optica Imaging
Congress 2023
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開催期間:
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2023年8月14日−17日
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開催場所:
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Boston Park
Plaza Hotel(Boston,MA,米国)/Hybrid
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-要 約-
Optica Imaging Congressは,イメージングや応用光学に関する複数のトピカルミーティングで構成される大規模な国際会議である。今回はじめて,メタサーフェスをメインスコープとするトピカルミーティング「Flat Optics」が併催され,光学デバイス・光学素子に関する研究から,光学システムやAI活用の研究まで,広範な光学分野の発表が行われた。発表件数は541件であり,その中から,ホログラフィ,メタサーフェスの研究成果・動向を紹介する。
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(2023年9月8日配信)
(2023-No.21)
情報処理フォトニクス
テーマ:ナノフォトニクス
SPIE Optics + Photonics 2023ショート速報
田中 拓男(理化学研究所)
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会議名 :
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SPIE Optics +
Photonics 2023
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開催期間:
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2023年8月20日−24日
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開催場所:
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San Diego
Convention Center(San
Diego,CA,米国)
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-要 約-
この会議は米国のSPIE(The international society for optics and photonics)が主催する国際会議で,ここ数年は毎年8月に米国San Diegoで開催されている。新型コロナウイルス感染症の終息を受けて,昨年から現地開催のみとなった。今年の会議は,ハリケーン「ヒラリー」が84年ぶりにカルフォルニア州に上陸するという異例の事態となり,会議初日が終日キャンセルになった。キャンセルになった講演を復活させるため,学会事務局ならびに座長らが2日目以降のプログラムを修正するなどの対応を行った。残念ながら救済できなかった講演もあったが,参加者全員が残された時間をフル活用して最先端の光技術について研究成果を報告しあった。本稿では,ナノフォトニクス分野に関連する発表からいくつかをピックアップして報告する。
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(2023年9月6日配信)
(2023-No.20)光材料・デバイス
テーマ:光通信用デバイス
OECC 2023ショート速報
中村 浩崇(日本電信電話株式会社)
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会議名 :
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The 28th OptoElectronics and Communications Conference
(OECC 2023)
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開催期間:
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2023年7月2日−5日
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開催場所:
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Pudong
Shangri-La, Shanghai(上海, 中国)
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-要 約-
2023年7月2日-5日に上海(中国)において光通信技術に関する国際会議OECC 2023が開催された。本稿では,OECC 2023にて報告された光通信用光デバイスに関連する注目すべき講演について紹介する。
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(2023年9月6日配信)
(2023-No.19)
光加工・計測
テーマ:3Dプリンタ
SFF2023ショート速報
山内 友貴(東京都立産業技術研究センター)
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会議名 :
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34th Annual
International Solid Freeform Fabrication Symposium(SFF2023)
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開催期間:
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2023年8月14日−16日
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開催場所:
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Hilton Austin
Hotel(Austin,TX,米国)
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-要 約-
今年で第34回目を迎えたSolid
Freeform Fabrication Symposiumは,毎年テキサス州オースティンで開かれる3Dプリンティング技術全般を対象とした国際会議である。例年通り金属粉末を用いた3Dプリンティング技術に関する発表が最も多かった一方で,昨年に比べ樹脂材料による粉末床溶融結合方式に関係した発表も少なくなかった印象を受けた。その他,スケールアップ,マルチマテリアルや複数方式複合での3Dプリンティングについての発表も増えているように感じた。本報告では,樹脂材料による粉末床溶融結合に関する発表を中心に3Dプリンティングの研究動向について記述する。
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(2023年8月15日配信)
(2023-No.18)
情報処理フォトニクス
テーマ:メタマテリアル
META 2023ショート速報
田中 拓男(理化学研究所)
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会議名 :
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The 13th
International Conference on Metamaterials, Photonic Crystals and Plasmonics(META 2023)
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開催期間:
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2023年7月18日−21日
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開催場所:
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Ecole Nationale
Supérieure d'Arts et Métiers
(Paris, フランス)
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-要 約-
この会議はメタマテリアル,フォトニック結晶,プラズモニクス関連を取り扱う国際会議で,毎年開催されている。昨年スペインのTorremolinosでの開催に続き今回は第13回目の開催となった。新型コロナの影響に配慮し,発表は原則対面だが聴講だけはオンラインで可能というハイブリッドでの開催となった。講演数はPlenaryやKeynote,ポスター発表も含めて913件にのぼり,ほぼ新型コロナ前の数字に戻った。
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(2023年8月15日配信)
(2023-No.17)
光加工・計測
テーマ:レーザ加工
CLEO/Europe-EQEC
2023ショート速報
石川 顕一(東京大学)
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会議名 :
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2023
Conference on Lasers and Electro-Optics/Europe – European Quantum Electronics
Conference(CLEO/Europe-EQEC 2023)
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開催期間:
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2023年6月26日−30日
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開催場所:
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International
Congress Centre Munich(Munich,ドイツ)
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-要 約-
隔年開催のCLEO/Europe-EQECが5日間の日程で開催された。その名の通りレーザ,エレクトロオプティクス,量子エレクトロニクスの幅広い領域をカバーする国際会議で,レーザ加工に関連するセッションもほぼ毎日行われた。特に,ベッセルビームを用いた加工やGHzバースト加工についての講演が多くあった印象である。また,レーザと固体の相互作用に関するセッションも多くあり,これらはレーザ加工を直接対象としているわけではないが,レーザ加工の学理解明につながることが期待される。
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(2023年8月2日配信)
(2023-No.16)
光加工・計測
テーマ:レーザ加工
LiM 2023ショート速報
藤井 宏昌(三菱電機株式会社)
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会議名 :
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Conference on
Lasers in Manufacturing 2023(LiM 2023)
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開催期間:
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2023年6月26日−29日
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開催場所:
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International
Congress Center Messe München
(Munich,ドイツ)
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-要 約-
Lasers in Manufacturingはレーザ加工技術についての国際会議であり,隔年でドイツのミュンヘンにて開催される。発表者の大多数がドイツ国内を中心とした欧州の大学・企業であり,国際展示会Laser World of Photonicsが併催されることも相まって産学交流会の様をなす活発な会議である。マクロ加工(溶接・切断),微細加工,付加造形の3大セッションが平行して開かれ,電気自動車やバッテリ生産など成長市場への応用を見据えた発表が目立った。本報ではマクロ加工の主要トピックであった溶接のスパッタ抑制,銅の溶接,高速切断,加工モニタを中心に紹介する。
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(2023年8月2日配信)
(2023-No.15)
光加工・計測
テーマ:光学的診断・治療法の橋渡し研究
ECBO 2023ショート速報
角井 泰之(防衛医科大学校
防衛医学研究センター)
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会議名 :
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European
Conferences on Biomedical Optics 2023
(ECBO
2023)
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開催期間:
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2023年6月25日−29日
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開催場所:
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International
Congress Center Messe München
(Munich,ドイツ)
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-要 約-
光・レーザの生物学・医学応用に関する欧州最大規模の国際会議であるEuropean
Conferences on Biomedical Optics 2023に参加した。本会議では,画像診断技術を中心に幅広い技術とその応用がスコープに含まれるが,今回は「診断・治療法の橋渡し研究」をテーマとしたカンファレンスの中から,特に実用化が期待される光線力学療法(PDT),がん診断,再生医療関係の最新技術と応用を中心に報告する。
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(2023年8月2日配信)
(2023-No.14)
光UI・IoT
テーマ:画像認識の最前線
CVPR 2023ショート速報
篠田 理沙(京都大学)
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会議名 :
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IEEE/CVF
International Conference on Computer Vision and Pattern Recognition(CVPR 2023)
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開催期間:
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2023年6月18日−22日
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開催場所:
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Vancouver
Convention Centre(Vancouver,カナダ)
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-要 約-
画像認識に関する最高峰の国際会議であるCVPR 2023の動向について報告する。本年度では9,155本の論文が投稿され,2,350本の論文が採択された。昨年よりも12%も投稿数が伸び,画像認識分野の盛り上がりが伺える。本年度のCVPRから,現在の画像認識分野のトレンドを紐どいていく。
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(2023年7月14日配信)
(2023-No.13)
光材料・デバイス
テーマ:化合物半導体材料・光デバイス
CSW 2023ショート速報
荒井 昌和(宮崎大学)
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会議名 :
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Compound Semiconductor
Week 2023(CSW 2023)
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開催期間:
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2023年5月29日−6月2日
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開催場所:
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Ramada Plaza
Juju Hotel(Jeju(済州島),韓国)
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-要 約-
CSWは毎年開催される化合物半導体の結晶成長,物性評価,デバイス応用について議論する国際会議である。COVID-19の影響により2020年は中止,2021年は完全オンライン,2022年はハイブリッド開催,今回は4セッションのみ中継され,他のセッションは対面のみでの開催であった。発表数514,参加登録者数720名と盛況であった。本会議では取り扱うデバイス構造や材料が多岐にわたっているが,今年はシリコンフォトニクスを含む異種材料集積や窒化物系のマルチカラーLED関連の報告が多く感じられた。本稿は,会議で報告された光デバイス・材料関連の発表について印象に残ったものをピックアップして紹介する。
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(2023年7月10日配信)
(2023-No.12)
光エネルギー
テーマ:結晶シリコン太陽電池
PVSC 50ショート速報
西原 達平(高輝度光科学研究センター)
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会議名 :
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The 50th IEEE
Photovoltaic Specialists Conference
(PVSC 50)
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開催期間:
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2023年6月11日−16日
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開催場所:
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Sheraton
Puerto Rico Hotel& Casino
(San
Juan, プエルトリコ)
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-要 約-
IEEEがアメリカを中心に開催する50回目のPVSCは,様々な太陽電池に関する国際会議である。今回のPVSC-50はすべて対面参加のみで構成され,プエルトリコで開催された。結晶シリコン,ペロブスカイト太陽電池等の報告に加え,SDGsを意識した環境に配慮した取り組みについても報告された。参加者は,700人超であり,39の国と地域から参加していた。
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(2023年7月10日配信)
(2023-No.11)
光UI・IoT
テーマ:技術トレンド
SID Display Week 2023ショート速報
臼倉 奈留(シャープディスプレイテクノロジー株式会社)
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会議名 :
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Society for
Information Display's Display Week 2023(SID Display Week 2023)
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開催期間:
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2023年5月21日−26日
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開催場所:
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Los Angeles
Convention Center(Los
Angeles,CA,米国)
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-要 約-
ディスプレイ分野の国際学会であるSID Display Week
2023は,ディスプレイという目に見える物を扱う学会であることから,SymposiumだけでなくExhibitionも大々的に行われており,実際のデモ機を見てその価値を直接感じることができるのが一つの特長となっている。SymposiumおよびExhibitionから,VR/AR/MR向け技術,Quantum Dot display,µLED,OLED,LCDの順に取り上げ,技術トレンドを紹介する。
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(2023年7月10日配信)
(2023-No.10)
光エネルギー
テーマ:太陽電池
HOPV23ショート速報
大北 英生(京都大学)
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会議名 :
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The 15th
International Conference on Hybrid and Organic Photovoltaics(HOPV23)
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開催期間:
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2023年6月12日−14日
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開催場所:
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Senate House
University Library(London,英国)
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-要 約-
HOPVは毎年欧州にて開催される有機薄膜太陽電池ならびにハイブリッド太陽電池に関する国際会議であるが,2020年開催予定であったものがコロナ禍により延期され,今回ロンドンにてHOPV23として開催された。同分野の著名な研究者が一堂に会し,最新の研究動向が紹介された。ペロブスカイト太陽電池に関しては,主にタンデム素子による高効率化を目指した研究が多く見られた。有機薄膜太陽電池に関しては,高効率化よりも再現性や耐久性に関する研究や発電素過程の解明に取り組む研究,あるいは半透明太陽電池への応用展開に関する研究が多く報告された。
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(2023年7月10日配信)
(2023-No.09)
光加工・計測
テーマ:光精密加工
LPM2023ショート速報
中村 大輔(九州大学)
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会議名 :
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The 24th
International Symposium on Laser Precision Microfabrication(LPM2023)
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開催期間:
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2023年6月13日−16日
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開催場所:
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弘前文化センター(弘前市)
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-要 約-
LPMはレーザ精密微細加工に特化した国際会議で,表面微細加工,ナノ粒子合成,光造形,レーザ直接描画,局所溶接,レーザ切断,加工現象シミュレーション,バーストパルス加工など,物理現象の解明に迫る研究から産業応用を見据えた取り組みまで幅広い講演が多数行われた。中でも,機械学習を取り入れたレーザ加工のパラメータ最適化や加工結果予測に関する研究が目覚ましく,2日間にわたって4つの特別セッションが組まれる中で非常に多くの聴衆があり,注目度の高さを感じた。コロナ禍明け初のオンサイトのみで開催されたLPMには計17か国から280名を超える参加者が集い,有意義な議論と交流がなされた。
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(2023年6月23日配信)
(2023-No.08)
光材料・デバイス
テーマ:OLED材料
SID Display Week 2023ショート速報
安達 千波矢(九州大学)
河村 祐一郎(出光興産株式会社)
熊 均(出光興産株式会社)
服部 励治(九州大学)
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会議名 :
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The 10th
International Conference on Surface Plasmon Photonics(SPP10)
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開催期間:
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2023年5月21日−26日
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開催場所:
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Los Angeles
Convention Center(Los
Angeles,CA,米国)
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-要 約-
ディスプレイ技術に関する世界最大級の会議であるSID Display
Week 2023が,2023年5月21日から26日までの約1週間にわたり,米国のロサンジェルス・コンベンションセンターにて現地開催の形式で行われた。本会議では多岐にわたるディスプレイ技術が議論されるが,本稿ではOLED(Organic Light Emitting Diode:有機EL)の材料技術に焦点を当て,特筆すべき発表を紹介する。
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(2023年6月23日配信)
(2023-No.07)
情報処理フォトニクス
テーマ:ナノフォトニクス
SPP10ショート速報
田中 拓男(理化学研究所)
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会議名 :
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The 10th
International Conference on Surface Plasmon Photonics(SPP10)
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開催期間:
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2023年5月21日−26日
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開催場所:
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Rice
University(Houston,TX,米国)
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-要 約-
SPP10は,表面プラズモンが関連する最先端の光学技術に関するトピックスを扱う国際会議で2年毎に開催されている。第10回の今年の会議は,米国ヒューストンにあるライス大学にて6日間(5/21は参加登録のみで本格的な会議は5/22から)にわたり開催された。米国をはじめヨーロッパ,アジアなど全世界から300名ほどの参加者が集まり議論が行われた。この会議は伝統的に最大でも2つのパラレルセッションとなっているため口頭講演の枠数は招待講演を含めても100程度と少なく,選りすぐられた研究者からの発表に対して活発な議論が展開された。
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(2023年6月19日配信)
(2023-No.06)
光材料・デバイス
テーマ:量子ドット技術
SID Display Week 2023ショート速報
大下 直晃,増原 陽人(山形大学)
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会議名 :
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Society for Information
Display's Display Week 2023
(SID Display Week 2023)
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開催期間:
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2023年5月21日−26日
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開催場所:
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Los Angeles
Convention Center(Los
Angeles,CA,米国)
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-要 約-
ディスプレイに関する国際会議SID Display Week 2023において報告された,量子ドット技術のトピックスについて紹介する。本Symposiumでは,量子ドットLEDのデバイス効率向上技術に関する研究成果報告だけでなく,各企業の自社技術の紹介も多数あった。また,Exhibitionでは,Cd-free量子ドットを搭載することにより広色域化を達成したディスプレイや,ディスプレイの色変換部材を指向した量子ドットフィルムの試作品が展示されていた。
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(2023年5月18日配信)
(2023-No.05)
光UI・IoT
テーマ:光センシング
Future Sensing Technologies 2023ショート速報
安藤 貴真(パナソニック
ホールディングス株式会社)
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会議名 :
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SPIE Future Sensing Technologies 2023
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開催期間:
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2023年4月18日−20日
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開催場所:
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パシフィコ横浜(横浜市)
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-要 約-
センシングシステムに関する国際会議であるFuture Sensing
Technologies 2023において報告された光センシング分野の最新技術トピックスを紹介する。本会議では,多波長センシング,偏光センシング,リモートセンシング,圧縮センシング,医療/バイオ応用など光センシング技術の幅広い技術/応用について報告があった。今回は波長情報を活用した物体/材料/状態の分析に関するものが多く発表された。また,多波長情報と偏光情報を用いた衛星画像のセンシング精度向上や,多波長での拡散反射情報による熱傷深度測定など複数の光特性を融合した新たなイメージングによる価値創出例も報告された。
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(2023年5月18日配信)
(2023-No.04)
光エネルギー
テーマ:太陽電池
SiliconPV 2023ショート速報
黒川 康良(名古屋大学)
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会議名 :
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13th International Conference on
Crystalline Silicon Photovoltaics(SiliconPV 2023)
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開催期間:
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2023年4月11日−14日
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開催場所:
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Aula Conference Centre, Delft University
of Technology(Delft, オランダ)/Hybrid
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-要 約-
SiliconPV 2023は欧州にて毎年開催されている結晶シリコン太陽電池を中心とする分野の国際会議である。昨年12月にHelmholtz-Zentrum Berlin(ドイツ)からプレスリリースのあった世界最高変換効率32.5%のペロブスカイト/シリコンタンデムセルに関する報告があり,それ以外のタンデム技術に関する発表にも関心が高かった。そのほか,ヘテロ接合型シリコン太陽電池やパッシベーションコンタクト,Gaドープシリコン,モジュール信頼性,バックコンタクト技術,希少元素の消費低減プロセス技術などの発表があった。
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(2023年5月15日配信)
(2023-No.03)
光エネルギー
テーマ:化合物薄膜太陽電池
2023 MRS Spring Meetingショート速報
石塚 尚吾(産業技術総合研究所)
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会議名 :
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2023 Materials Research Society Spring
Meeting & Exhibit
(2023 MRS Spring Meeting)
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開催期間:
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2023年4月10日−14日
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開催場所:
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Moscone West(San Francisco,CA,米国)
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-要 約-
2023 MRS Spring Meeting &
Exhibitにおける化合物薄膜太陽電池関連(セッションEN02: Thin-Film Compound Semiconductor Photovoltaics)のトピックスを紹介する。同セッションでは,CdTeやカルコパイライト系,ケステライト系を中心に,カルコゲナイド系探索的新材料,ペロブスカイト系太陽電池について講演があった。目新しい研究成果は少なかったが,米国だけでなく欧州やアジアの大学,研究機関から幅広く発表があり,化合物薄膜太陽電池分野における世界の研究開発動向に関する情報が集まった。
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(2023年4月20日配信)
(2023-No.02)
情報処理フォトニクス
テーマ:光アクセス
OFC 2023ショート速報
吉野 學(日本電信電話株式会社)
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会議名 :
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Optical Fiber Communication Conference
and Exhibition 2023(OFC 2023)
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開催期間:
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2023年3月5日−9日
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開催場所:
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San Diego Convention Center(San Diego,CA,米国)/Hybrid
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-要 約-
光通信関連技術に関する世界最大の国際会議OFC 2023において報告された光アクセス分野の最新技術トピックを紹介する。本会議では,100 G超級コヒーレントPONをはじめとする高速光アクセスへのDSP適用,空間伝送,全光スイッチネットワーク,ネットワーク機能の分離や仮想化に伴う品質保証や連携動作のためのアクセス系制御機能に注目が集まった。
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(2023年4月20日配信)
(2023-No.01)
光UI・IoT
テーマ:AR・VR Applications
IEEE VR 2023ショート速報
児玉 大樹(東京大学)
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会議名 :
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The 30th IEEE Conference on Virtual
Reality and
3D User Interfaces(IEEE VR 2023)
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開催期間:
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2023年3月25日−29日
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開催場所:
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Pudong Shangri-La Hotel(Shanghai,中国)/Hybrid
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-要 約-
IEEE VR 2023は,Zoomでのオンラインと会場を用いたハイブリッド開催で,口頭発表,ポスター発表,ワークショップ,キーノート,デモ,3DUI コンテスト,パネルディスカッションで構成された。ヘッドマウンテッドディスプレイなどの普及とともに,AR・VRならではの技術を用いたスキル学習支援の研究が盛んに行われている。このような技術を用いて,単純なスキルの学習を支援することを確認した研究が数多くみられる。一方で,実世界で使われるような複雑かつ実用的なスキルへの応用を確認した研究は数少なく,AR・VR技術の工学への応用が課題となっている。これらは,視覚や力覚提示ディスプレイの技術的限界や,スキルを学習するメカニズムが未だ詳細に解明されていないことが一因であると思われる。今回のIEEE VR 2023ではAR・VRを用いたスキル学習支援の現状と課題を垣間見ることができた。
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